私の姿を知っているのは今の所、
学園長先生、6年生…か?
今まで叔母にバレないよう、大人しくしていたが…
生徒に好かれるためだ、致し方ない!(欲望駄々漏れ)
綺麗に整えられたおかっぱの人は、
二足歩行の犬から茶を受け取り一口すする。
これは本心だ。
今迄偽っていた私からの願い。
せめて、生徒達だけには知ってもらいたい。
そっと自分の胸に手を当てる。
叔母様…いや義叔母様は
正室の子の私を妬み、忌み嫌っている。
だから私にここまで干渉してくるのだ。
私の圧に押し負けたように、渋りながらも承諾して
下さった学園長には感謝せねば。
庭で六年生の姿が見えたのでそちらの方に駆け寄った。
食満と潮江はいつもどうり喧嘩していたようだが、
私が近付くとピタリととめる。
流石に生徒達に家のことを話す訳にはいかないから
そう話をぼかして伝える。
にぱっと太陽のように笑う。
彼女もにこっと笑う、
然しその顔には圧が浮かんでいた。
今日は日差しが強いので、木陰に移動する。
じっと物珍しいものを見るかのように
下級生達がわらわらと集まって来る。
愛おしそうに6年生達の髪を撫でながら
そう聞き返す。
照れている顔も可愛い……と思っていたのは
秘密にしておこう、













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。