第97話

プレミアムなサイン会。③
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2024/09/29 12:58 更新
大夢「ねぇ、嘘でしょ?」

もはや大夢は驚きを通り越して呆れていた。私の名札はすごい効力を持っているようだ。「なんか色変わってるし」ってため息つきながらサラサラとサインを書いてる。

あなたのにこ「全員仕様も用意してた」
大夢「準備いいね、...あれ、ひとりいなくない?」

ここに来るまでも全員が気づいてた、あなたのさんこの不在。サイン会は落選してしまったあなたのさんこを理人と雄大は爆笑。威尊と豊凡は「来てほしかったなぁ」って残念がってたけど。

あなたのにこ「あなたのさんこ、お留守番」

たぶん外で待ってる、って言ったら「かわいそー」って笑ってた。

あなたのにこ「大夢、今度みんなで遊ぼうね」
大夢「ちょっと、声抑えて」

いやだって、雄大が誰も聞いてないって言うから。隣に視線を向ければ豊凡と楽しそうにお喋りしてるMINI。やっぱり聞こえてなんかいない。聞こえてないんじゃなくて、聞いてない。

大夢「...最初はさ、断ってたんだよね」
あなたのにこ「なにを?」
大夢「一緒にご飯行こって迅にめちゃくちゃ誘われてたんだけど」
あなたのにこ「あー」

あいつはそうだろうな。

大夢「やっぱMINIだしさ」
あなたのにこ「そうですね」
大夢「俺、最近ちょっと気抜いてるかも」
あなたのにこ「え?」
大夢「最近って言うか、一緒にご飯食べた日から」

気をつけよ、お互い。そう笑う大夢に、なんて返したらいいのかわからなくて。「だって俺、今INIじゃないし」って笑う迅が頭の中に浮かんだ。大夢の中で、私たちはきっと最初から、今でもちゃんとMINIなんだなって冷静に理解してみても。なぜか寂しい気分のまま、隣で待つ京介の元へとぼとぼ向かった。



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