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第2話

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2026/04/11 12:21 更新
ある特別な組織がいた。そこに所属するメンバーは全員ある特別な異能力をもっていた。その中でも特に特別な異能力をもつ少女がいた。それは《言葉にした嘘を現実に変える力》

「大丈夫だよ」
そう言えば、本当に無事になる。
「死なないよ」
そう言えば、その人は助かる。
そんな夢のような能力。誰もが羨むだろう。

しかしその代償は残酷だった。
ケガは少女に移り
不運は少女に降りかかり
"本来起こるはずだった最悪”は、全て少女が背負う。
それでも少女は、誰にも、同じ組織のメンバーにさえも、消えるその日までその代償を教えることはなかった。

「大丈夫」
その一言で、なかったことにしてきた。

ある日、少女は突然メンバーの前から姿を消す。
何も告げずに。


数年後——
任務にでたメンバーが少女の姿を見つける。
少女はみんなが知っていた無邪気に笑う姿もイタズラ心もなく、どこか弱りきった姿だった。

そしてメンバーはすこしずつ違和感に気づきはじめる。異能力を使うにはなにかしら代償が伴う。みんなその代償は共有していて、どれも軽いものだ。ふと思うと、少女の代償は誰も知らない。
何かがおかしい。

少しずつ明らかになる真実。


そして、最後に残された"嘘"
それはーー
「私は大丈夫」
その言葉の裏にある、本当の意味を知ったとき。
メンバーは初めて気づく。
密かに守られていたということに。

そして、メンバーは強い決意をする。



少女を支えると。

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