第25話

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2026/05/07 14:40 更新
海斗と付き合い始めてから、通学の景色が少しだけ変わった。

今までは、当たり前みたいに3人で並んで歩いていた道。

でも今は——隣にいるのは、海斗だけ。

きっかけは、海人の一言だった。

__________日曜日の午後のバイト。

シフトが同じだった海人と休憩が重なって。

(なまえ)
あなた
うみ、あの、昨日の…
ちゃんと断ろうとしたら
海人
海人
幸せにな
すでに海人は気づいていた。
(なまえ)
あなた
え…
言葉を失うあなたに、海人は眉を下げた。
海人
海人
あなたが言おうとしたこと、もうわかるから言わないで。
海人
海人
明日から2人で通えよ
いつもと変わらない口調で、軽く笑いながら言ったその言葉。

でも、その裏にある優しさに気づかないほど、あなたは鈍くなかった。
(なまえ)
あなた
……ありがと、うみ
本当はちゃんと言いたかった。

でも、言えば言うほど、何かが壊れそうで。

だから今は——受け止めるしかなかった。



家から駅までの道。

海斗は当たり前のように手を繋ぐ。
(なまえ)
あなた
…もう普通に繋ぐの?
海斗
海斗
普通だろ?彼氏だから
迷いゼロ。

その一言に、少しだけ照れながらも、あなたは手を重ねる。

ぎゅっと握られる指。

そのまま、自然に恋人繋ぎになる。
海斗
海斗
〜〜♪
さっきから変な鼻歌。

信号で止まると変なリズムを取る。
(なまえ)
あなた
…ねぇ、テンション高くない?
海斗
海斗
高いけど?
即答。
海斗
海斗
だって彼女と登校してんだよ?
嬉しさを隠す気ゼロの笑顔。

その横顔を見て、あなたもつられて笑ってしまう。
(なまえ)
あなた
そんなに?笑
海斗
海斗
そんなに
歩きながら、何度もちらっとこっちを見る。

目が合うたびに、にこって笑う。

それがくすぐったくて、でも嬉しくて。
(なまえ)
あなた
海斗見すぎ笑
海斗
海斗
好きだから仕方ない
さらっと言う。

もう、前みたいに誤魔化したりしない。

そのまっすぐさに、胸がじんわり熱くなる。


学校に着いてからも、距離は変わらない。

むしろ——
(なまえ)
あなた
近いって
海斗
海斗
いいだろ別に
講義はもちろん隣だし、
ちょっとした移動も手を繋ぐ。

(なまえ)
あなた
でも大学の中は恥ずかしいって
海斗
海斗
あと、ちょい
(なまえ)
あなた
ちょいが長いのよ
そんなやり取りをしていると、周りがざわつき始める。

「え、付き合ってるよねあれ」

「絶対そうじゃん」

ひそひそ声が聞こえる。

それに気づいて、あなたは少しだけ恥ずかしくなる。
(なまえ)
あなた
ほら…見られてるから…
小さく呟くと、海斗は一瞬だけ周りを見て——
海斗
海斗
別にいいじゃん、隠す必要ないし
そう言って、当たり前みたいに頭をぽんっと軽く撫でる。
(なまえ)
あなた
ちょっと、っ!
海斗
海斗
だめ?
(なまえ)
あなた
だって、
でも、その手はどかない。

むしろ少しだけ優しくなる。
海斗
海斗
…可愛い顔してるし
ぼそっと言われて、言葉が詰まる。

ほんとに、こういうのがずるい。

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