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第20話

継子を甘やかすのも師範の仕事(玄弥)
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2022/12/29 13:12
玄弥君シリーズだの。





「はっ!!……っ、クソ、…」


最近夢を見る。あの時の夢。母ちゃんが、死んじまった夢。兄ちゃんが、母ちゃんを殺して……。兄ちゃんを酷く罵って目が覚める。あの時の兄ちゃんの顔が忘れられなくて。あの悲しみに満ちた顔。きっと自責と後悔が見せる夢。夢から覚めるたびに胸が苦しい。何で、あんなことを言っちまったんだ。兄ちゃんは俺を、俺たち兄弟を守ろうとしてくれただけなのに。あの時の俺は何もわかっちゃいなくて。俺に泣く権利も資格もないことはわかってる。けど夢に引きずられるように目覚めたばかりの俺はあの頃と同じガキみたいで。母ちゃんに会いたい、兄ちゃんに会いたい。謝りたい。兄ちゃんは近いのに、あんなに遠くに行って、会うことすら許されない。何でこんなことになっちまったんだ。あの時、兄ちゃんにあんなこと言ってなかったら、俺は兄ちゃんと一緒にいられたかもしれないのに。


「…玄弥君?大丈夫かい。最近ひどく魘されるね。」

「……ッス…。すんませんっす…。」


あなたさん……師範も起こしてしまった。この人も連日の任務で疲れているはずなのに。咄嗟に顔を背けて素っ気ない態度を取ってしまった。困ったように眉を下げて見つめる影柱。やっちまった。もう誰にも迷惑かけたくないのに、こういう態度とって、余計に困らせちまう。意思とは裏腹な態度をとる自分に、更に自己嫌悪が深まる。


「…大丈夫。玄弥くん、いい子だ。」

「…しはん、」

「…あなたでいいよ。そうやって…立場を分けないで?君とは身近な…家族同然でいたいんだよ。」


抱き寄せられ、頭を優しく撫でられる。優しい柔らかい声色にぐ、と目頭が熱くなる。心臓の音が心地いい、血の匂いなんて今は霞むくらいに、この人の人柄に安息を感じている。そうだ、この人も元は兄に襲われて家族を失った身。炎柱に拾われて養子に受け入れられて……似た立場の俺だから、放っておかないのもあるのかもしれない。


「我慢しないで…悲しい時は甘えてきていいんだよ。何も恥ずかしい事じゃない。…よく頑張ってるね、玄弥くん。」

「……っ、うっ、うぁああっ!あなたさんっ、俺、俺ぇ…!!」

「うん…独りで頑張ったね。よしよし……二人の時は子どもに戻っていいからね…いい子。」


今まで無理矢理に堰き止めていた寂しさと孤独感と閉塞感。もう独りじゃないことに決壊し止まらない。励ますでもなく叱るでもなく、ただただ涙を胸で受け止めてくれる。母ちゃんに甘えていたあの頃を思い出す。あの時は幸せだった。あの時に戻りたい。みんなで幸せだったあの時に。でももう戻れないことも、わかっている。しゃくりあげる息が止まらないが、涙が落ち着いてくる。再度謝り離れようとするとぐ、と抱き寄せられた手を力をこめられる。


「…あなたさん…」

「今日は一緒に寝ようね。俺も君が気がかりだから…」

「…いや、そんな…手間かけさせたくねぇし、…」

「水臭いこと言わないで、…心配したいんだ、君を…。」


愛でるように額に頬を寄せられる。……ちくしょう、嬉しい。布団に横たわり、背中に回された手はそのままゆったりと拍子を取る。ゆるい声色、まるで幼児を寝かしつける母のよう。…好きだなぁ、懐かしいなぁ。心臓の音…安心すんだよなぁ。下の子ができてからなかなか甘えられなかったけど、こうやって母ちゃんの乳に甘えてたっけ。


「っぁ、…玄弥くん…?」

「…!!?っすんませんっす!!!俺!!、えっと、……、あーくそ!!最悪、…ホント、すんません!!」


いくら懐古に浸ったからって師範の乳に口つけるとか最悪すぎんだろ!!いや、乳はしゃぶったことある……いやねぇか、…あれは俺の妄想だったよな…。でもこの人の血が濃いのも、…いや今しゃぶった事実は変わらない。困惑したように眉を下げて笑う師範。あー、困らせた。流石に気ぃ抜きすぎだろ…最悪すぎる。腹切りてぇ…!


「…いいよ。」

「…は?」

「…いいよ、吸って…。おいで?」


自ら寝巻きをはだけさせ胸を晒し、乳首を俺の口の前に近づける。マジかよ…。先ほどの衝撃で若干我に返りつつあったが、ゆるい手つきで撫でられると、この人の好意に甘えたくなる。我慢しないで、その言葉が麻薬のように耳から脳へと溶けていく。


「……ぁあ……、んふ、…玄弥君かわいい……♡」

「……は、…あなたさん………」

「…上手、…いっぱい吸っていいからねっ、…」


程よく筋肉のついた胸は弾力もあって柔らかい。生傷も絶えないが柔らかくすべすべとした肌。舌に乗るか乗らないかの小ぶりな乳首に懸命に吸い付く。舌の上で硬くなる。でもしない母乳を求めるように甘噛みし、もっと欲しくて背中に手を回す。優しく頭を撫でる手が安心する。このままずっと咥えてたい、


「っ、ぁは……、玄弥くん、元気だね…?」

「うぁっ!すんませ、っ……、」

「いいから…任せて、……んふ、…おっぱいおいしい?」

「……うめぇっす、……ぁー…、っあ、…」


下に手をかけられる。気づかなかった、こんな勃起してたなんて。褌をずらされ滾った竿を手でこねくり回される。先走りもだらだら情けなく垂らし、滑りよくくるくると手のひらで亀頭を撫でられる。…やべ、…いい、気持ちいい……。気持ちが昂り強く乳首にしゃぶりつく。この人が欲しくてたまらなくて、空いた方を指でかりかりと爪弾く。


「あっ、あ、♡ンンっ、…♡授乳なのに、♡乳首いじって、…あ、…はァア……♡、…わるいこ……♡」

「あ、あ、っあぁ…!すんません、…ごめんなさ……、…っ、あなたさん、出そう、出そぅ、……!」

「いいよっ、いっぱい出して、……〜〜、…ぁああ玄弥君そのまま、乳首いじって、舐めてっ、…ぁンン、……ィク、乳首イク、いくぅう、…〜〜〜、♡…!♡」

「んふ、っ、…ぁあ出るっ、んん、出るゥ!」


あなたさんの手の中で弾ける欲。手のひらがゆったり竿を扱きくちゅくちゅと音を立てる。あなたさんも腰を震わせだらだらと俺の腹の上に射精し、俺の精子と混ざる。まだ乳を感じたくて転がすように舐めると腰をがくん、と痙攣させて余韻に浸る。…結局この人とはこういうことになっちまうのか…。


「ぁ、あ、♡もうだめ、…もうおっぱいおしまい、…♡」

「……あなたさん、もうちょっと、…いいだろ…?」

「……♡…あともう少しだよ……♡」


それから暫くあなたさんの乳を堪能し、安心感の中でいつの間にか眠ってしまっていた。寝起きにはもうあの人は出払ってしまっていたけれど、その日以来、あの頃の夢は見なくなっていた。







玄弥くんの授乳手コキかけて満足。

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