第13話

『仲直りの夜』 ラウール
1,631
2021/05/15 14:19
あなた

ラウなんて、もう嫌い!

ラウール
は?なんで俺が悪いみたいになってんの
あなた

もう…やだ…嫌い…

ラウール
意味分かんない
好きな人と、喧嘩した…
溢れる涙が止まらない…やだ…止まって…お願い…
ラウール
勝手に怒っといて、嫌いってなんなの
あなた

ラウは何も分かってない!

ラウール
分かんないよ?
言ってくんないじゃん 分かるわけない
酷い…のは、私の方…
分かってる、分かってるのに…
あなた

ラウの顔なんて見たくない!

そんな言葉の投げつけて、私は寝室に籠った

喧嘩の原因… 久しぶりに会ったのに、彼の態度が冷たく感じた
それだけ?そう、それだけ…
会いたいのに会えなくて、それがしばらく続いて、久しぶりに会えた今日
ずっとスマホばかり触る彼が嫌だった…
なんて子供じみた理由だろう、分かってる…
私はただ、久しぶりに会う彼と笑って過ごしたかった…
会えなかった時間の話でさえ、笑って話したかった…
ラウール
あなた…
寝室のドアの向こうから私の名前を呼ぶ声が聞こえる
あなた

なに…

ラウール
話したい…
どうせ聞いてくれないくせに…

あぁ、なんでこんなこと思っちゃうんだろう…
謝らなきゃ…ちゃんと言わなきゃ…
そう思う度、言葉が口から出てこない…
あれからどれくらい経っただろうか
結果的に彼を無視する形になってしまった
もう、私の事なんて嫌いになったかな…
そう思うと、枯れ果てたと思っていた涙がまた溢れ出す…
あなた

ラウ…ごめっ…

ちゃんと彼に伝えないと…
ここで呟いても仕方ないから…
深呼吸をして息を整える
フーっと息を吐けば、さっきから物音がしないことに気が付いた
あなた

え…

もしかして、出て行った…?
嫌だ…それは嫌だ…ごめん…ごめんなさい…

恐る恐る寝室のドアを開ければ、壁にもたれかかって座る彼がいた

あなた

ラウ…

名前を呼べば、顔を上げる彼
少し目が充血してる…泣いてたのかな…
儚い表情を見せる彼に、座り込んで彼を抱きしめた
あなた

ラウ…ごめんなさい…

彼は何も言わず私を抱き締め返してくれた
耳元で鼻をすする音が聞こえる…
ごめん…ごめんね?…泣かせて、ごめんなさい…
あなた

ずっと、ここで待っててくれてたの?

コクリと頷く彼に、腕の力をキュッと強めた
あなた

ありがとう…ごめんね…

ラウール
あなた…俺の事、嫌いになった?
声を詰まらせてそう聞いてくる彼に胸が苦しくなった
体を離して彼の顔を見れば、目に涙を浮かべて悲しそうにしている
その涙がすーっと頬を伝うから洋服の袖で拭き取った
あなた

ううん なってないよ

ラウール
ほんと?
あなた

うん ほんと

ラウール
よかっ、たぁ…
そう言って、溢れる涙は拭き取っても拭き取っても零れている
私も釣られて涙が溢れるのは、彼を想う証拠になるかな…なればいいな…
ラウール
俺、あなたに嫌われたら…やだ…
やっと涙が止まり、目と鼻を赤くして拗ねたように言う彼が、とても愛おしい…
あなた

ごめんね、嫌いになんてならないよ

私の言葉に、安心したように微笑む
それから私の頬に両手を添えたかと思えば顔が近づく
ラウール
ごめんね…ほんと、ごめん…
私が首を縦に振れば、唇が重なる
あなた

ンッ…ッ…ハァ…ンン…

深く甘くなっていくキス…
泣きそうなくらい、気持ちがいい…
ここが廊下であることを忘れるくらい夢中になれば、彼の手が私の服の中に侵入し腰を撫でる
あなた

ンッ…らう…する、の…?

ラウール
する…仲直りのえっち…したい…
彼が私の唇を見つめながらストレートにそう言うから、いいよと言う代わりにキスをした

それから2人で手を繋いで寝室に入り、彼は優しく私を押し倒した
ラウール
ねぇ、あなた
あなた

ん?

ラウール
今日はさ、たくさん好きって言って?
あぁそうか…
私が「嫌い」という言葉を投げかけたせいで、こんなに不安にさせてたんだ…
あなた

ラウ…ごめんね…

ラウール
ごめんじゃなくて、好きって聞きたいの
あなた

…好きだよ…

ラウール
うん 俺も好き
そう言って降ってくる甘いキスに夢中になる
あなた

ンン…ンッ…ハァ…ッ…

ラウール
腰浮いてる…ちゅー気持ちいい?
あなた

ンッ…ん…きもちぃ…ちゅー…すき…

ラウール
かわいーね
俺もあなたとのキスだいすき
あなた

ン…もっと…する…

ラウール
ん、いーよ
しばらくして彼の手が服の中に入ってきた
同時に彼の唇は私の耳、首筋へと下がっていく
溢れる声が止まらない…恥ずかしくて、唇を固く結べば、私の唇に優しく触れるだけのキスをして優しく微笑む
ラウール
声、我慢しないで?
あなた

変、じゃ…なぃ…?

ラウール
そんなわけないじゃん
可愛いよ すごく
あなた

ほんと…?

ラウール
うん ほんと 
もっと聞きたいから、
我慢しちゃダメだよ?
あなた

ぅん…

コクリと頷けば、満足そうに笑って私のおでこにキスをする
服の中に入ってた手の動きが再開すれば、あっという間に脱がされる
下着も一緒に脱がされ、胸への甘い刺激が私を襲う
あなた

ンッ…ンン…アッ…

ラウール
ね、舌と指
どっちで触られる方が好き?
あなた

や…ぁ…そんな、言えないよ…

ラウール
どっちが好きか教えて?
あなた

んぅ…どっちも好きなの…

ラウール
どっちも?
あなた

ん…ラウに触られるなら
なんでも好きなの…

彼の方をちらりと見れば、少し驚いている様子
だから言いたくなかったのに…
引かれてないかな…?
ラウール
あなたってほんとズルい…
あなた

ぇ…?

ラウール
マジで…あんま煽んないで…
止まんなくなる…
あなた

止まんなくていぃよ

止まんなくて…じゃなくて、止めないで?
いつも優しい彼だけど、今日だけは気の済むまで抱いて欲しい…
ちょっと、黙らないでよ…笑
誘うのって結構恥ずかしいんだね…知らなかった…
教えてくれてありがとう
あなた

あ、えっと…明日、休みだから…さ

ラウール
マジで言ってる?
あなた

うん…たくさん…シよ…?

ラウール
そんな可愛い顔で言われたら…ね
あなた

え、どんな顔してる?

ラウール
りんごみたいに赤くなって可愛い
あなた

はずかしぃ…

ラウール
恥ずかしがってるあなたも可愛い
もう…あんまり可愛いなんて言わないで…
恥ずかしいのと、嬉しいのとで心臓壊れそうだよ…
あなた

ねぇラウ、大好きだよ

ラウール
うん 俺も大好き
私が彼の頬に手を添えて言えば、私の手を上からそっと包み込み優しく微笑む彼

直ぐに唇が重なって、甘いキスと胸への刺激に夢中になる
いつの間にか下の方も脱がされていて、いちばん敏感なところに彼の指が触れる
あなた

アッ…アァ…ンゥ…ンッ…

ラウール
指入れるね
あなた

ンッ…ぅん…

ゆっくり入ってくる指も、慣れてこれば動くスピードが早くなる
あなた

ンァッ…アッ…アッ…ね…ンゥ…らぅ…

ラウール
イキそ?
あなた

ぅん、イ…ク…アッ…

ラウール
ん、いーよ
あなた

ゃ…アッ…らぅと…イキたぃ…ンゥ…

ラウール
ねぇなんでそんなに可愛いの
彼はそう言いながら私の中から指を抜き、自身にゴムを纏う
あなた

らう…はやく…

彼の頬に片方の手を伸ばせば、色っぽく口角を上げた彼は私の手を取り指を絡ませる
ラウール
入れるよ
あなた

ぅん…

熱くて、固くて、大きくて、そんな彼のモノが私の中に入ってくる
何度やっても慣れないけど、この瞬間がとても好きだったりする
彼には内緒だけどね…?
あなた

ハァッ…アッ…アァッ…らう、の…

ラウール
ん、俺の…きもちぃ?
あなた

ンンッ…きもち…ぃ…アッ…おっき…

ラウール
うごくね
ゆっくり馴染むように動かしていた腰が、だんだんと早くなっていく
あなた

アッ…アッ…ぃゃ…イク…イっちゃ…アッ…

ラウール
俺と一緒じゃないの?
あなた

ンゥ…だめ…もぉ…イっちゃ…ぅ…

ラウール
かわい…いーよ、イって…
耳元でそんなこと言われたら、我慢なんてできないに決まってる
私は彼より先に絶頂を迎えた
肩で息を整えている間、動かさないでくれたけど、直ぐに再開する律動に甘い声が溢れ出す
あなた

アッ…まって、まって…アァッ…らぅ…

ラウール
次は、俺と一緒にイこぉね
手を繋いでない方で彼の動きを止めるように彼の肩に手を置くけど、当然力なんて入らないから意味は無い
ラウール
ちゅーして
少し息を乱しながら言う彼の言う通り、
私は、肩置いてた手を頬まで滑らせ自分の頭を持ち上げた
そうしたら彼も顔を近づけてくれるから、キスをする
あなた

ンゥ…ンンッ…アッ…ンンッ…らぅ…すき…

ラウール
おれもすき…ね、もっと言って?
私の目を真っ直ぐ見つめながら言うから
すごく恥ずかしいけど、今はそんな事どうでもいい…から、たくさん言うね…
あなた

ンゥ…らぅ…アッ…すき、すき…ンンッ…

ラウール
俺の方が…もっとすきだよ…
あなた

アッ…ね、らう…ンンッ…ら…ぅ…

ラウール
ん…?
あなた

ちゅ…したぃ…アッ…ンンッ…

ラウール
いーよ
彼の甘いキスが降ってこれば、自分でも中がしまったのが分かった
ラウール
んっ…ほんと、ちゅーすきだね…
あなた

すき…すきぃ、アッ…ンァ…らうが、すき…

ラウール
まっ…て、今そんなかわいーこと
言わないで…
あなた

ンンッ…アッ…らう…イく…?

ラウール
ん、イきそ…ねぇ…イっていぃ?
あなた

ぃ…ぃよ…アッ…ぎゅぅして…イこぉ?

彼の首に抱きつくように腕を巻きつければ、
私の背中に手を回してぎゅっと抱きしめてくれる

それから膜越しに彼が達したのを感じて、同時に私も絶頂を迎えた
あなた

はぁ、はぁ…

ラウール
はぁ…ぎゅーしてイくのいいね…
あなた

ん、きもちかった…

ラウール
ね、もっかい…いい?
あなた

ん、いーよ

私の返事に嬉しそうに微笑むと、私の中から未だ熱を帯びているモノを抜いて新しいゴムと付け替える
その時間さえおしくて、彼の太ももをそっと撫でる
ラウール
なに?待てない?
あなた

ん…

こくりと頷けばニヤリと笑い私の唇にキスを落とす彼
あなた

ンッ…ハァ…らう…すき…

ラウール
おれは、だいすき…
甘く始まった第2ラウンド
私が「好き」と伝える度、嬉しそうに笑う彼が
すごく可愛くて、愛おしい
今までよりずっと、この笑顔を、彼自身を、
大切にしよう…

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