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足場は人一人が渡れる程度の一本道。──しっかり手すりはある──真ん中が一番太くなっていて、そこなら何も無ければ二人でも余裕だ。しかし、今二人で精一杯である。理由としては…
「おい…こりゃなんだ?凶器目白押しじゃねぇか」
下の会場のドアと反対方向、中央より奥側のスペースには角材や縄、本物かは定かではないが、サバイバルナイフまである。アンドウさんは試しに鞘から抜いた。すると、そこには鈍く光った灰色の刀身が在る。
「……偽物の線は薄いですね」
「そうだな。ん?こりゃ…」
ナイフについていたのは茶色の繊維くず。
「…コイツだな」
「そうですね。次に行きましょう」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!