最近ネットで繋がった所謂ネッ友と通話しながらオンラインゲームをしたりしてよく遊んでいる。
敬語を外すくらい仲良くなった。
私のネット名は【ブルーム】
日本語でいうと開花とかで読めるかな?
ネッ友のネット名は【ノア】
例えるならノアの方舟とかのノアだね。
それで何故急にこんな話をするのかと言うと、相談があるんだと言われたんだ。
その相談内容とは、【僕、死のうと思うんだ】なんだ。
まぁ、1回思考停止したよね。
その会話の1部を見せるね。
──────
ブルーム:よし、クリア出来たね。
ノア:そうだね。今日は少し難しかったかな。
ブルーム:武器が少なかったのもあるかもね。
ノア:うん、そうだね。
ブルーム:ノアさん、何か悩み事あるの?
ノア:えっ?うん、まぁね。ねぇ、ブルームさん
ブルーム:はい、なぁに?
ノア:僕、ブルームさんに相談したい事があるんだ。
ブルーム:相談?分かった。どうしたの?
ノア:僕、死のうと思うんだ。
ブルーム:え?…どうして?ノアさんの事だから、何か理由があるんでしょ?
ノア:うん。けど、理由は話せない。ごめんね
ブルーム:そっか、分かった。話してくれてありがとう
ノア:止めないの?
ブルーム:まぁ、死にたいって言ってる人に生きてなんて酷な事言えないよ。確かに本当は止めたいけど…私はノアさんが理由もなく死にたいだなんて言う人だとは思っていないからね。
ノア:そっか、ありがとう。
ブルーム:そうだ、一つだけお願いがあるんだけど言ってもいい?
ノア:うん
ブルーム:1度だけ、1度だけでいいから、私と会わない?
ノア:え?
ブルーム:私としてはあと1年後くらいに言おうと思ってたんだけど、ノアさんが死のうと思ってるって言ってくれたし…それなら最後に会って良い思い出を作りたいなって思って。
ノア:1度だけ…それなら大丈夫だと思う。
ブルーム:良かった。なら、日本に来る日程が決まったら集合場所と時間を決めよう。
ノア:ふふ、ブルームさんって結構行動力があるんだね。びっくりしたよ
ブルーム:あ、強引過ぎたかな?ごめんね。
ノア:ううん、ありがとう。
ブルーム:生きたいって少しでも思ったら直ぐに言ってね。その時は私達がノアさんの事、絶対に助けるからね
ノア:分かった。僕、日本に行くまで頑張るよ。聞いてくれて、止めないでくれてありがとう。ブルームさん
ブルーム:どういたしまして、こちらこそありがとう。ノアさん
──────
という会話をしたんだ。
で、その待ち合わせている日が今日12月12日なんだよ。
『ん?』
あれ?待ち合わせ場所にいるのって、ノアズ・アークを作ったサワダヒロキ君では??
『あの、ノアさんですか?』
「えっ、ブルームさん?」
『うん、そうだよ。ごめんね、待たせちゃって』
「ううん、大丈夫だよ。僕も今着いたところだから」
優しい世界だなぁ。
絶対5分以上は待ってくれてる人の台詞だよ、それは。
『先ず自己紹介だね。私はブルームこと、来瀬あなたです。』
「あなたちゃんって呼んでもいいかな?僕はノアこと、サワダヒロキです。」
『良いよ。私はヒロキ君って呼んでもいい?よろしくね。ヒロキ君』
「もちろんだよ!こちらこそよろしく、あなたちゃん」
サワダヒロキ君って事は…なるべく救済したいなぁ。
けど、ヒロキ君の心情を優先したい。
とりあえず今日はとことん遊び尽くして、楽しいって思わせよう!
『じゃあ、まずはゲームセンターに行こ?』
「うん!僕、ゲームセンターに行った事無かったからどんなゲームがあるのかわくわくしていたんだ!」
『私がルールとかを教えるからいっぱいあそぼうね!』
私はヒロキ君の手を取り、ゲームセンターへと向かった。
「これは、シューティングゲーム?」
『それは、ゾンビが出てくるから銃を撃ってゾンビを倒すゲームだよ。時間が経つにつれ、ゾンビの数が増えるから早く倒さないとゲームオーバーになるんだ。』
「へぇ〜、やってみてもいいかな?」
『勿論だよ!私もやっていい?』
「うん、一緒にやろう!」
『ゲームクリア、凄いよヒロキ君!』
「あなたちゃんも、サポートありがとう。シューティングゲームって楽しいね。」
『他にもクレーンゲームやカーゲームもあるから気になったゲームからやっていこう?』
「うん、説明よろしくね。」
『お任せください。』
という会話をしながらヒロキ君といっぱいゲームをした。
昼を食べようとゲームセンターから出る前に最後にプリクラを撮りたいとお願いして、一緒に撮って貰った。
昼を食べた後も色んな所を回って遊んで、一緒に笑って楽しんだ。
楽しい時間は流れるのが速く感じるのは、楽しいと熱中してしまうからだとWebに書いていた気がする。
すっかり日が暮れ、そろそろ帰らないといけない時間になってきた。
そんな時、ヒロキ君が話し掛けてきた。
「あなたちゃん、今日は本当にありがとう」
『ヒロキ君?』
「今まで、僕と遊んでくれる友達なんて作れなかったから…今日、あなたちゃんと遊べて本当に嬉しかった」
『良かった、そう言って貰えて私も嬉しいよ。』
ヒロキ君が立ち止まって、少し俯く。
「あなたちゃん」
『ヒロキ君、?』
「僕とまた、遊んでくれますか?」
ヒロキ君の顔は少し泣きそうな、そして寂しそうな表情が浮かんでいた。
『うん、勿論だよ。ヒロキ君の友達として、また遊びたいな』
「……ありがとう、あなたちゃん」
そう言われた瞬間、私は苦虫を噛み潰したような表情になったと思う。
何故なら、助けてと言われたかった願望と言われなかった絶望と言われなくて良かったという思いが私の中にあった。
でもきっと…助けようと思ったって、結局は盗一さんに手伝って貰わないとヒロキ君を助ける事は出来ない。
もし私がヒロキ君を匿う事が出来たとしても、樞さん達に説明して説得出来たとしても、ヒロキ君は有名人だ。
それが変わる事は無い。いずれ匿っているのがバレてしまう。
その時に責任を持てるかと言われても、持てないと思う。
私の精神は大人でも、身体的には子供なのだから。
私だけでは、ヒロキ君を助ける事が出来ない。
だから、私は聞くのだ。
『ヒロキ君』
「何?あなたちゃん」
『今日、楽しかった?』
ヒロキ君はどこか泣きそうな、けれど優しい笑みを浮かべて言った。
「うん、本当に楽しかったよ。また、遊びたいって思うくらい…ううん。また、遊びたいって思った。だから…僕、決めたよ。あなたちゃん」
『え、何を?』
「僕──── 」
ヒロキ君は晴れやかに笑った。
私は、
私は、─────────。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!