第289話

二百七十七 消えない疑い
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2026/01/06 08:00 更新


いふ 視点
If
If
…?

眩しい。
それに左腕がこれでもか、という程にずきずきと痛む。
まだはっきりとしない意識の中でたくさんの声が聞こえる。

ないこ
ないこ
ほんとに…ッ その、まろ ___ ゛ 、 ッ ?
初兎
初兎
ないちゃんは心配 ___ ってば!! 笑
りうら
りうら
そー ___ !!


ゆっくり体を起こしてみるとみんなに囲まれるないこと目が合う。

ないこ
ないこ
ぁ、 …ぇ、

小さく、音を零してぼたぼたと涙を流し出すないこ。
ないこって…しっかりしてるのに結構泣き虫なのかな、と思う。
自分で言うのもなんだが、何回も死にそうになっていると、そう思う。

いい加減、あっち側も一喜一憂するのも疲れて感覚が麻痺してくるころだと思うのに。
初兎
初兎
ちょ ッ 、ないちゃん!?急に泣いてどうしたん!?
ほとけ
ほとけ
あばばば ッ 、ほらティッシュ!ティッシュ!

なんだか、可笑しくて。

If
If
… 笑

静かに笑みをこぼすとないこの涙はさらに大粒になって落ちる。

りうら
りうら
ちょ、ほんとに大丈夫!?
悠佑
悠佑
ないこどうしたんや? 笑
安定してたんに 笑

ないこ
ないこ
だって、 ゛ッ …まろ、 ゛ッ…

初兎
初兎
ほら、そんなしけた顔しとったらまろちゃんが起きた時にびっくりしてまうで! 笑

…いまだに気が付かないのか、ないこ以外は。
俺一応起きたんやけど。

ないこも泣いてて意思疎通できてないし。

If
If
…ぁの、

声を発するとばっ、とその場にいた一同がこっちを向く。

ほとけ
ほとけ
あぇ、!?
りうら
りうら
…ないくんが急に泣き出したのって、
悠佑
悠佑
…唯一そっち向いてたもんな、ないこ。
初兎
初兎
僕欠片くんたち呼んでくる!!


…うるさい。
あわただしくなった場を眺めながらベッドからおりようとするとないこが目を見開く。
ないこ
ないこ
ちょ ッ 、!まろ 、っ、!

If
If


どしゃぁぁぁ っ







痛い。
左腕が特に。
治療…してくれんかったんか。ちびまろめ。

体に力入らんし。



そして転んだ瞬間に倒れる前の記憶がフラッシュバックしてくる。
ないこ
ないこ
まろっ、大丈夫っ!?
今体起こすからね…!
If
If
ッ、


If
If
辞めて、 ッ !!

ないこ
ないこ
へ?
If
If
ッ …ぁ、えと、ごめん、
If
If
ちょっと、…その、距離欲しい…

あれがもし、嘘だとしても。
夢だろうが現実で言われていようが。

あの言葉を、発したのはないこだった。

もしかしたら、この人は仲間だなんて思ってないかもしれない。







そう思うと、どうしてもいつも通りにはできなかった。

ハクセキ
ハクセキ
あれ、なにしてんのいふ。ないこくん。
欠片
欠片
…。

ぱぁぁぁ ッ



If
If

ちびまろのお陰で体は動くようになった。
左腕は治さないあたり、まだ怒っているようだ。
欠片
欠片
改めて。
欠片
欠片
考えは変わった?

欠片
欠片
その様子を見てると変わったようには見えないけど。
If
If
If
If
えっと、
If
If
まずは…ごめん。
ちびまろも、みんなも。
If
If
思い出した。
あの時言った言葉。



If
If
だから、ちょっと、聞きたくて。









If
If
みんなは、俺の事。
仲間やと思ってくれてる…?

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