田中京本が2人で飲んでいる一方その頃別の店では…
…
ピロンッ
…
数日後、
今日は決戦日、になる予定だ
京本をデートに誘いあわよくば告白まで、という計画を数日前に立てたはいいものの
デートなんてどこ行って何するんだと悩みに悩んだ結果、結局また2人でご飯に行こうと誘った
しかし、
告白する勇気がそう簡単に出るはずもなく、せっかく誘ったご飯はただの雑談で終わってしまった
そして俺たちは家までの帰り道を歩いていた
そもそもいつ好きになったんだろうか
きっと明確なタイミングはなかった
ただ昔から尊敬できる人でかっこよくて仕方なくて、
それなのに知れば知るほどかわいい一面しかなくて、
ついて行きたいと思わせてくれる人だった
1度距離を置いてしまった時期もあったけど、距離を取れば取るほどなぜか逆に輝いて見えて、
なんだか遠くで光る星みたいだと思っていた
目が離せなくて、
手が届かないけどそばにあるようで、
でも実際は数え切れない程の距離がある
我ながら完璧な例えだなとか思ってた
そんなこと考えてた頃にはきっともう特別な感情を持っていたんだろうなと思う
その時はまだそこまで自覚もなかったし、自覚し始めたところで絶対に届くはずのない人なんだと半分諦めていた
…それでも、
最近やっと近付いてきた
周りの協力もあったし、きっとお互いこのままじゃだめだと思ったんだと思う
そのおかげで、今なら手を伸ばせば届く距離にいるのかもしれない
俺の努力次第で変わるのかもしれない
だったら、
このチャンスを、逃したくない
ふと空を見上げれば今日は雲ひとつない快晴だった
いつもなら星があまり見えないはずの大都会の空に、今日は1つの星が一際眩しく輝いていた
心臓が鳴り止まない
それでも、伝えないと
立ち止まって一度深呼吸をした
…
それから家までの間、俺らは互いに無言のままだった
俺は2人きりでここまで気まずくなったのはいつぶりだろうなんて考えていた
それくらいしか、俺には現実逃避の仕方が思いつかなかった
…
……To be continued













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。