第3話

2話  『 静かなる予兆 』
49
2026/02/24 09:00 更新







——同じ森の、少し離れた場所。






木々のざわめきの中、別の二人もまた足を止めていた。







 桃
うーん、なんか変な感じしない?


 紫
俺は常に変な気配感じてる、隣に。


 桃
え、それ俺が変だって言いたいの?


 紫
そう


 桃
まぁ……黒髪に前髪だけピンクって結構変か……


冗談を言い合いながらも、二人の足は止まったままだった。
風が、吹いていない。
森特有の湿った匂いに混じって、微かに鉄錆のような匂いがする。



 紫
で、ガチモンの気配の話だけど……
これ、上級魔物じゃね?圧が段違いすぎる


 桃
え、結構やばいやつじゃん


空気が重く沈む。
いるまは視線を細め、奥の闇を睨んだ。

 紫
2人で倒せるかわかんねーけど……






 桃
……行く?


 紫
来た道戻るか?


 桃
嫌だね。なんか悔しい


 紫
言うと思った。まぁ戻るのはシャバいよな


二人はゆっくり歩き出した。
落ち葉を踏む音が、やけに大きい。
らんが一歩進むたび、枝が小さく軋む。
そのたびにいるまの視線が左右へ走る。

 桃
行こう。

らんは腰から日本刀を抜く。


 桃
上級でもなんでも、俺らならいけるでしょ





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