第6話

泡の呟き
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2025/01/08 09:49 更新
【渡辺side】
佐久間
持病が再発……って、どういうことですか…?
マネージャー
詳しいことは私も聞いてない
マネージャー
ただ、もうこれ以上続けたら仕事に支障を与えかねないとのことだ
目黒
そんなのッ………
マネージャー
みんなが言いたいことはわかる
マネージャー
でもこればかりはどうしようもないんだ




突然メンバーが集められ、突然知らされた仲間の脱退。


それどころか、あなたは病気にかかっていたことを告げられる。


俺も、きっとみんなも頭はパニック状態で、耳が……、脳が……、これ以上の情報を拒絶するかのように働かなかった。





宮舘
なんでですか、!




普段なら困惑はしても荒ぶることはない涼太でさえも、流石に今この状況下では我を忘れている。


当然だ。


涼太、あなたと一緒に料理したりどっちかが熱を出したら看病したりとあなたのこと可愛がってたもんな。





ラウール
急に仲間の脱退と持病再発を告げられて、「はい、そうですか」って引き下がれる訳がない!!
阿部
せめてもっと情報は無いんですか、?
マネージャー
ごめん、本当にこれ以上は何も…
マネージャー
でも、この脱退は本人の意思だということは聞いてる




あなたの、意思………








あなたはその決断をした時、どんな気持ちだったんだろう。


どんな表情をしてたんだろう。


自分がこんなことを思うなんて…って我ながら思うけど………


泣いていなかったかな。


苦しんでいなかったかな。





………いや、病気…だもんな。


苦しくないわけ、ないか。


悲しくないわけ、ないよな。





渡辺
あなたは今どこ?
マネージャー
もうこの事務所にはいない
マネージャー
今居た家からも引っ越すらしい
向井
そんなッ………




いや、まぁ、こんな事態になってるんだ。


想定内だな。


家から退去するくらいなら、おそらく連絡先も……







岩本
あなたと連絡がつかないッ………!!
岩本
LINEも既読付かないし、電話にも出ない…




………やっぱりな、。


あいつ、やるときは徹底的にやるもんな。


ホント、抜け目ねぇわ………




ラウール
もう……会えないの、?
目黒
ラウール………
ラウール
俺、ついこの前「辛いことがあったら支え合おうね」って言ったばっかりなのに……
ラウール
何も出来なかったんだ…
佐久間
………それは、俺らも同じだよ
佐久間
何年も一緒にやってきた仲間だってのに、気づいてやれなかった…
阿部
そうだね、もっと内面的にも寄り添ってあげれていたら、何か変わっていたかもしれない
深澤
でも、過去のことを引きずっても仕方ない…
深澤
これからのこと、話し合おうよ…みんなでさ



みんなは強い。


どれだけ荒波が立っても、暴風が身を削っても、ちゃんと立ち上がれる。


昔から、それが羨ましかった。


「俺は強い」って言い聞かせてたけど、やっと今気づかされた。


俺は、自分が思ってたよりもずっと弱かったんだって。


いや、仲間という支柱が揃っていないとダメな奴にまで成り下がってしまうんだって。


現にほら、あなたを失った俺は、こんなにも弱ってしまっている。











渡辺
ハハ、かっこわりぃな、俺……







俺がボソッと呟いた言葉は、重い空気の中で泡となって消えてしまった。

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