ミナside
ベッドに寝転んで飴を光に透かしているとあなたが戻ってきた。
私が起き上がろうとするとあなたがトコトコと近づいてきた。
私がそう言うと不思議そうな顔をして口を開けた
口にこの飴入れてよってことかな?
そう言って口の中にレモンキャンディーを入れてあげるとほっぺたに手を当てて幸せそうに笑った。
あなたが尋ねてきたタイミングでしたから声が聞こえる。
2人で家の中を見て回ったからかすっかり母に打ち解けた様子のあなたに安心したし、まあまた別にこの話はまた今度でいいよね。
そう思ってすき焼きを楽しみにしながら部屋の入口でぴょんぴょん飛び跳ねているあなたの元へ駆け寄った。
そう言って私が首を傾げるとあなたは何故か頭を抱えて"うぅ〜..."と言った。
そう言いながら顔を赤くして私の手を握ってきた。
なんか今日のあなた可愛いなぁ....
無邪気な笑顔を見れる機会が増えただけで私は幸せだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!