コハクの目には薄く涙の膜が出来ている。
そして私たちは早速出来上がったサルファ剤をもって村の中に入った。え?村に入っていいのかって?いいんだよ、なんたって千空が村の長なんだからね!
千空はスタスタと橋を渡っていく。
ゲンと千空はある約束をしていた。コーラという飲み物を作るってね。コーラか〜懐かしいな〜。2人が私に初めて教えてくれたっけ。私が青春を思い出していると___
まぁゲンは今頃飲んでるでしょ!こーら!
さてさてそんなことを思ってる間にルリのところに着いた。
早速サルファ剤を飲んでもらう。見守る人から疑わしいという声は絶えなかったがルリは飲んでくれた。コハクやクロムのおかげだろう。
これはサルファ剤。戦時中に感染予防で用いられ以前と比べ死亡率を劇的に下げた代物だ。未知のものを疑うのは悪くないがこれは大丈夫だ。
千空はビーカーをルリの背中に付け耳を寄せた。
何故こんなことをさせているのかというと、肺に水が溜まってないか確認するためだ。山羊音?だっけ前に晴陽が教えてくれたんだ。
私はルリの家付近に死んだ2体のネズミを見つけた。
私が六眼で見ようとすると千空が声をかけてきた。
さっき見つけたネズミを指さすと
千空は布で2体の死骸を包むと急いでラボに戻っていった。_____私の腕も一緒に掴んで………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。