お会計を済ませてお店を出て西畑さんの車に乗り込む
助手席からみる西畑さんはやっぱり運転姿がかっこいい
特に話すわけでもなく
でもそれが居心地悪いわけじゃない
そんな空間の中流星くんの家まで車を走らせた
車を降りて手を振って去っていく後ろ姿を眺めてると
不意に手を握られる
握られた手が離されてひんやりと空気が手の甲を撫でた
再び車を走らせる
どんな顔だろうと窓を見ても表情なんてわからない
特別だとか好きかもとか
自分の中で芽生えてるそういう気持ち
気づいてないわけがなくて
このままずっと
気付かないふりするなんて嫌かもしれない
信号で止まった隙に
西畑さんの服をソッと引っ張った
信号が青になって走り出した車の中は
さっきよりも緊張感のある空気が流れている














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。