第92話

第八十三恋④【銃撃編end】 死神の母
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2024/01/15 10:00 更新
神の部屋
創造者
創造者
あなたちゃんの気持ちを聞きたい
創造者
僕一人じゃ決められないよ、
創造者
決められるわけがないよ…
僕は、後押しが欲しかった。

あなたちゃんは恋愛感情を消すことを嫌がるはずだ。

そしたら

僕は、あなたちゃんに芽生えている殺意をどうやって消そうか。

二人なら乗り越えられる。

殺意なんかよりも僕を好きだという気持ちで埋めてあげるから…

僕は翼をしまって、神々しい光も押さえる。

できるだけ、人間の相川真冬のように。

そしたら、話を聞いてくれるよね。

僕はあなたちゃんの睡魔を取り払う。
あなた
…ぅ、ン
真冬
あなたちゃん
あなた
真冬
僕のことわかる?
あなたちゃんは頷く
あなた
夢、みてた
真冬
あのね、あなたちゃん
真冬
恋愛感情を消すなんて嫌だよね
真冬
好きが消えるなんて…嫌だよね?
あなた
それでね、
あれ、話が噛み合わない。
あなた
その夢っていうのが…
僕の話を聞いていない…
僕の目を見ない
あなた
まふくんのこと、
あなた
殺しちゃう夢
あなた
すごく悲しかった
あなた
まふくんが死んじゃうの…
あなた
でもね、それでもね
あなた
楽しくて…楽しくて…
あなた
やめられないの…
あなた
振り上げるナイフを下ろすのが
あなた
肉体に刺さる感触が気持ち良くて…
もう戻らないのか。

いつも通りのあなたちゃんに…

光が差し込んでいないあなたちゃんの目は暗黒よりも黒い。

見つめれば、襲うプレッシャー。

鼓動が早くなる。
あなた
でも、夢だからね
あなた
ほら、ここにちゃんとまふくんいる
あなた
私はまふくんを殺してなんてない
あなた
ちゃんとここで生きて…
あなた
あれ、でも…
あなた
夢じゃないどこかで、消えてる
あなた
消えて、
あなた
…ははは、はは
あなた
嘘つき
創造者
あなた、ちゃん?
あなた
本当に私を騙すことが好きなんですね
あなた
忘れたと思いました、?
あなた
そんなにまふくんに似せても無駄ですよ
あなた
私の目は誤魔化せません
創造者
誤魔化してなんていないし、嘘もついてない!
あなた
もうやめてください…
あなた
みっともないですよ
あなた
嘘がバレているというのに
創造者
あなたちゃん!
創造者
僕は本当に真冬だ!
創造者
あなたちゃんの好きな相川真冬なんだよ…!
創造者
信じてよ…
どう言ったって平行線

交わることなどない

わかってくれない
あなた
私の好きな人は人間です
あなた
神さまじゃない
真冬
それでも…僕は、同じ…真冬なんだよ、
真冬
僕が神さまだとしても、僕の心は人間界で一緒に暮らした真冬なんだよッ!
真冬
どうして、同じなのに…同じ心なのに…
真冬
わかってくれないんだ
あなた
まふくんじゃない
真冬
だから、僕は…!
あなた
違う!違うって言ってください!!
あなた
じゃないと、じゃないと…!
あなた
私…
あなた
好きになるほど殺したくなる
あなた
恋愛感情が、殺意を呼び起こすんです…
あなた
神さまがまふくんなんて思ったら…私は…ッ
あなた
第一、神さまも好きだったんですよ、初恋の相手は神さまでした
あなた
でも、今はまふくんが好き
あなた
それで押さえてるんです
あなた
神さまのことを思う感情を思い出さないようにしてるんです
あなた
だから、私を神さまのこと好きにさせないでください
あなた
好きと思うほど殺したくなるなんて嫌!
あなた
もぉいっそのこと、この感情を消して!
あなた
消してよぉ!!
あなた
神さまできるでしょ?
あなた
神さまならこの感情を消せるでしょう?!
あなた
もう好きになるのは嫌なの!
あなた
この殺意を感じたくないぃ!!
創造者
あなたちゃん、そんなこと言わないで…
創造者
殺意を消す方法を探そう
創造者
きっと見つかる
創造者
見つかるから…
あなた
いやだ、
あなた
もう…嫌だ、
あなた
こんな、こんなんだったら死にたい
創造者
あなたちゃん!
創造者
そんなこと思っちゃダメだ!
僕は、あなたちゃんの両肩を掴むことでしっかりしてと伝える。
あなた
…どうして恋愛感情なんて作ったんですか
あなた
私に恋愛感情なんてどうして?
あなた
いつも、恋愛をして最後はこんな気持ちになる
あなた
置いてったときも苦しかった
あなた
辛かった
あなた
今だって
あなた
ッ…アッ…
あなたちゃんは静かに涙を流す
あなた
神さま…
あなた
死神に恋愛感情をつけたことは
あなた
間違いです
あなた
神さまは間違ってたんですよ
あなた
いい加減もぉう…
あなた
気づいてッ…!
僕の考えは間違いだった。

僕がしたことは端から間違いだった。

だってさ、好きな人をこんなに悲しませたんだ。

こんなに、苦しめたんだ。

それで正解なんて…正解だったなんて、言えるはずがないよ。

あなたちゃんの言ってることは正しい。

僕は、あなたちゃんの望む通りに…

死神界が望む通りに、願う通りに

僕は

恋愛感情というものを死神から消し去った__。
『神様が戻ってきて、平和な死神界がまた訪れたな!』

『逆に神様がいる今の方がいい世界じゃん』

『まぁ、俺たちを捨てたから恨んでいたのは真実だけどさ、死神界の危機になったら助けに来てくれたからさ』

『もう赦したよな』

『結局は俺らのことをちゃんと覚えていたんだ』

『ラストナイトメアの件も自らの間違いを認めたし』

『しかも、ラストナイトメア生かすってとこがお優しいよな』

『そんな死神は普通、処分だろうけどな』

『その選択をしなかった我らの母はやっぱり』

『敬服する』
宵色
創造者…本当にこれでよかったのですか
創造者
宵色、いいんだよ
創造者
これで皆幸せだ
創造者
幸せな世界だ
宵色
そうでしょうか
宵色
諦めることで、この世界を幸せと呼んでるだけだと俺は思います
創造者
諦める…?
創造者
違うよ、宵色
創造者
僕は…ただ、
創造者
“我が子”の願いを叶えただけだよ
宵色
そう、ですか
創造者
今日の仕事はこれでおしまい
僕は、人間死亡リストを宵色に渡す。
宵色
確かに受け取りました
宵色
お疲れさまでした
僕は、僕の部屋に戻る
神の部屋
あなた
神さま、今日のお仕事お疲れさまです!
創造者
うん、
あなたは僕の部屋で暮らしている。

死神界には、まだ恐がっている死神が多数いる。

その中で、この子を放せばきっと良い結果が生まれない。

だから、僕はこの子をそばに置いた。

…というのは、建前上のこと。

あなたちゃんに恋愛感情がなくなっても

僕があなたちゃんを想う気持ちはなくならない。

好きだから、そばにいたい。
創造者
あなたちゃん、おいで
僕は、愛する死神を呼ぶ
あなた
はい、神さま!
あなたちゃんはベッドに座る僕の横に座る。
創造者
好きだよ
あなた
はい!私たち死神も好きですよ!
創造者
…違うんだ
創造者
あなたちゃんが好きなんだよ
あなた
…?
あなた
ごめんなさい…
あなた
その気持ちがよく、理解できません、
創造者
いいんだ…理解しなくても
創造者
できなくても
創造者
この気持ちを知らない方が幸せなんだよ
創造者
君たちは…さ、
僕はあなたちゃんの頭を優しく撫でる
あなた
大丈夫ですか、?神さま
あなた
泣いてますよ?
創造者
いや!大丈夫!
僕は、僕の涙を拭おうとするあなたちゃんの手を避けて、涙を焦って隠す
創造者
ア、あぁ…ッ
創造者
好きなんだよ…好きなんだ
そう呟くほどに溢れてくる水。

しょっぱさが口に広がる、

“好きと言って好きと返ってくるなんて素敵でしょう”

それは、人間が恋してる瞬間を見て思った僕の感想だった。

恋愛感情なんて本当は知らなかった。

あなたちゃんに会うまで…。

僕が人間になってあなたちゃんと出会うまで知らなかったんだ。

そして

知ってしまった

“恋愛”

知ってしまった

“一人の生命を愛することを。”

知ってしまった

“好きと言って好きと返ってこない悲しさを”

創造者
好き…だよ
あなた
私も好きです
その感情には恋愛感情なんてものはない

僕の気持ちは一人きり。

この世界で不幸だと思うのは僕一人__。





  
                 ーBAD ENDー

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