雨の日が嫌いだった.
いつもは騒がしいクラスメイトが雨のせいか
しおらしくしていて、騒がしいことに変わりはないが、
テンションの高さが普段より低く居心地が悪かった.
最近隣になったこいつもそうだ、
友達と話す時は楽しそうにしてるのに、
雨になった途端外を見つめる.
そんなに俺と話したくないのか.
こんな感じの被害妄想をするくらいに俺は暇を持て余していた.
潤「ねえ、なんでずっと外みてんの?なんかあんの?」
なぜ声をかけたのか自分でも驚いている.
真剣にそしてどこか悲しいような瞳で何を見ているんだろう.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!