ハーツラビュル寮バラの迷路前を歩きながら学園へ繋がる鏡へ向かっているとふと誰かに話しかけられた。
振り返ると宙に顔だけが浮いていた。
わけのわからないことを言っている猫?人?にマジカルペンを構え、戦闘態勢をとるとそのよく分からないやつは余裕そうな態度でペンを下ろしてくれと頼んだ。
みんな口を半開きの状態で数秒時が止まったかのように動かなかった。何が起こったのか全く分からないと言いたげな顔をしている。
じゃ、と横を通り過ぎようとするとまた目の前に姿を現し、ニヤリと笑いながらこういった。
食いついた、と嬉しそうな顔で話を続けた。
みんながうんざりした顔をしたのを見ると、にこにこしながら話し続ける。
奇妙な鼻歌を歌いながらチェーニャと名乗った人物(?)は徐々に姿を消した。
図書室
トレイ先輩が驚いた様子でこちらを見る。
「なんであいつがここに……」とぼそっと呟いた後にリドル先輩とトレイ先輩の幼少期について聞かせてくれた。
リドル先輩とトレイ先輩は家が近所で、よくトレイ先輩がリドル先輩の母親に内緒で遊びに連れ出していたらしい。そしてこの間チェーニャと名乗った人物もよく3人で遊んでいたそう。ある日、トレイ先輩のケーキ屋にいちごのタルトを食べに行った時、夢中になって食べていたら時間を忘れて、家に帰るのが遅くなってしまい、バレてしまったそうだ。そしてこっぴどく叱られ、リドル先輩はトレイ先輩やチェーニャさんと遊べなくなり、「ルールを破ると楽しい時間も無くなる」「厳しいルールを守ることが自分のためになる」「厳しいルールで縛られて恐れることで成長出来る」と錯覚するようになったらしい。
苦虫を噛み潰したような顔をして否定の言葉を述べた。
トレイ先輩とデュースとグリムは驚いた顔をした。
エースがトレイ先輩と話していると突然どこからか学園長が大声で飛び出してきた。
学園長に叱られた後に、どうしたのかと事情を聞かれた。何があったのかを話すと、少し考える素振りを見せて提案してきた。
エースとデュースとグリムと私が驚く。あまりの予想外の言葉に大声で叫んでしまった。
今2年生で寮長になった人には決闘で勝って寮長になった人もいるらしい。
デュースを煽って遠回しにやる気にさせて、学園長に寮長との決闘の許可を貰い、寮長の都合が合い次第ハーツラビュル寮バラの迷路での決闘が決まった。
トレイ先輩は呆れたように言ったが、自分がしてあげれなかったことがエースたちならできるかもという、期待と喜びが少し表情に出ていた。



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。