第12話

第11話 決着の時
187
2025/11/19 05:17 更新
桃宮唾切
(これが鬼神の子 炎鬼…)
桃宮唾切
(威圧感でその厄介さがわかる…しかしさっきまで死にかけだった体だ…!)
桃宮唾切
(回復する前に圧し潰せば問題ない…)
バッ







桃宮唾切
……
ゴォォ


桃宮唾切
…っっ!
あなた
(すごい…これが鬼神の力…)
桃宮唾切
(あたったところから燃え広がっていく…もう空っぽのはず…僅かな血でこの威力だとしたら…)
桃宮唾切
(危険すぎる…!)

一ノ瀬四季
(よし!まだ戦える…!)
ズキッ

一ノ瀬四季
!?
あなた
!(やっぱりもう限界が…)

ゴオォ
一ノ瀬四季
(やべぇ…体中がいてぇ…!血も炎も制御出来ねぇ…!)
桃宮唾切
(鬼神の力が目覚めても重症の上 ガソリン切れに変わりないんだ…!)はは…!
桃宮唾切
万全なら違った運命だったかもな!
桃宮唾切
また暴れられても厄介だから死体として持ち帰らせてもらうよ!
ズンッ
あなた
(四季君と芽衣ちゃんを守らなきゃ…)
ズリ…ズリ…
桃宮唾切
重力増!
桃宮唾切
増!!
桃宮唾切
増!
あなた
…!(体が…動かせない…)

桃宮唾切
あのガキといい迷惑な存在だ
鬼の分際で親子愛を語るな
日陰しか歩けない害虫が!
桃宮唾切
死んで喜ばれる存在なんだよ君たちは! 君の両親は本当にみっともない死に方だったよ!
桃宮唾切
君も同じように殺してやるよ!
あなた
だ…
一ノ瀬四季
黙れっっ…!
あなた
!
一ノ瀬四季
芽衣の家族が何かしたかよ!






芽衣の両親
『芽衣…ごめんね こんな逃げ隠れする生活辛いよね…』
芽衣
『ううん!パパとママがいるもん!全然平気だよ!』





一ノ瀬四季
ゲホッ芽衣たちは静かに暮らしていたはずだ…!









芽衣の両親
『貴方はまだ狭い世界しか知らない…でもね 世界は本当は広いのよ』








一ノ瀬四季
そんな寂しい生き方しなきゃいけないのかよ! 幸せを望んじゃいけねぇのかよ!
桃宮唾切
鬼に幸せになる資格はない!
一ノ瀬四季
幸せに資格なんか要らねぇだろ!







芽衣
『ねぇ…私たちって幸せになっちゃいけないの…?』









一ノ瀬四季
芽衣!お前は笑顔で生きていい!!
一ノ瀬四季
好きな場所に行っていい!
見たい景色を見ればいい!









芽衣の両親
『幸せになっちゃいけない生き物なんていないさ』
芽衣
『でも…私たちって嫌われてるんでしょ?』










桃宮唾切
鬼が理想を語るな!お前らの未来もろとも…
桃宮唾切
最大級の技で潰してやる!
あなた
(やばい…!だいぶ重力にも慣れてきた…でも間に合うか…?いや…間に合わせる…!)


ビュル



ガギャァ
桃宮唾切
かろうじて出してどうする!?
空っぽの状態で!?
もう弾丸作る血も残ってないだろ!?

ガガ

ギギギ……
一ノ瀬四季
芽衣…お前の人生…
これから絶対最高になる…
一ノ瀬四季
お前は…!幸せになっていい!









芽衣の両親
『大丈夫よ これから先の沢山の出会いできっと現れるわ…』












一ノ瀬四季
お前の未来を俺は応援してんぞ!





『貴方の幸せを応援してくれる人がきっと…』


芽衣
頑張れぇぇえ!!!!







あなた
!!!
ゴォ…
桃宮唾切
!?
桃宮唾切
(炎が息を吹き返してきた…!?)



桃宮唾切
さっさと潰れろ!
一ノ瀬四季
芽衣…約束守ってくれて…
ビキッ

バキバキッ…
あなた
(これは……)
桃宮唾切
(空っぽのはずなのに…ありえない…)
一ノ瀬四季
ありがとなぁぁ!!!!!



桃宮唾切
そんな馬鹿な…

桃宮唾切
うぁぁああ!!!



一ノ瀬四季
芽衣…お前デカい声出せんじゃん…
一ノ瀬四季
届いたぜ…お前の声…心にしっかり
















桃太郎機関の研究員で居たかった…

他人の死に興味が無いからだ


鬼を解剖する日々を淡々と繰り返し迎える朝は

心地良かった なのに


桃部真中
おい!
桃部真中
お前 俺の下にこい!

桃部真中

この男が嫌いだ


人の人生を唐突にへし曲げる

桃宮唾切
断る

そう言った翌日

真中の隊へ異動となった

上の命令は絶対だ



真中は豪快で強く熱く

仲間からの信頼も厚かった


殺した鬼に祈りを捧げる情も持ち合わせていた

自分には理解不能だ


幼い頃 両親を鬼に殺された時から

自分の中の何かが体温を失っていくのを

明確に感じた


敵討ちに燃えるような心のロウソクは

持ち合わせていない

気にかける存在が居なくなって

身軽になったとすら思っていた

桃宮唾切
両親との思い出はとくにない
両親とも桃太郎機関で多忙を極めて家にはほぼいなかったし 死んだ時も「そうか」としか思わなかった

家族について話した次の日から…




桃部真中
自慢の嫁と「奇抜の大河」ってアニメにハマってる娘だ!


連日家に連れていかれてご飯を食べさせられた

真中に連れ回される度に自分の人生が

迷路のように複雑化していった…



人は生きて死ぬ本来はシンプルな「一本道」だ

人との関わりで人生は複雑な迷路になっていく


窮屈だと思ったけど久しぶりに食事に味を感じた
桃宮唾切
そもそもこんな仕事してるのになんで家族を作るんだ?
桃宮唾切
ただの弱点にしかならないじゃないか
桃部真中
何言ってんだ?絶対生きて帰ってやるって気合い入んだろ

大事なものは自分の弱点になる
桃部真中
つーかたばこやめろ!
桃宮唾切
断る


事実それは現実になった







鬼が生活している家に踏み込んだ

その時子供の鬼もいた

無論子供も殺そうと思ったが

その子供の鬼が……


真中の娘と背格好や髪の色や髪型が似ており…

娘が好きなアニメのグッズを身につけていたため…

真中は一瞬娘と重ねてしまい

その隙に外へ逃がしてしまった





街へでた鬼は暴走し辺りは血の海と化した

そして不運だったのは……











買い物に出ていた真中の家族が

その場に居合わせていた…

真中は家族の盾となり致命傷を負いながらも

鬼を殺したがそれでも家族を庇いきれず

奥さんと娘は絶命した



能力を使おうと思ったが焦った状態で使ったら

家族を巻き込む可能性があると思い使えなかった…

桃部真中
俺が…間違っていた…!
桃部真中
鬼に情をもつなんて…間違っていた!
もっと…常に冷酷でいれば…!
桃部真中
家族も死なずにすんだ…!ガハッ
桃部真中
鬼は…即滅殺すべきだ…
子供でも…容赦しちゃだめだ…
桃宮唾切
………
桃部真中
唾切…俺が死んだら…
俺の死体を使ってくれ…
このまま終わるのはあまりに無念だ…

そうして真中の死体を操り

気づけば隊長までのぼりつめた

桃宮唾切
(負ける訳ないと思ってた…負ける訳…)
桃宮唾切
くっ…
桃宮唾切
(くそ…あなどった…もう熱さすら感じない… だけど大丈夫だ…まだ負けてない…!)
桃宮唾切
(そうだろう?真中…!まだ終わりじゃないだろ…! 晴らすんだ…!お前の無念を…!鬼がこの世にいる限り…!僕たちはこれからも一緒に…)
ボオォッ


桃宮唾切
…………………







一ノ瀬四季
勝った…!
あなた
マジか…勝っちゃった…
芽衣
すごい…
ドゴォ
あなた
やばい!地下が崩れ始めてる!
一ノ瀬四季
芽衣!あなたの名字!ここもヤバいから逃げよう…!
一ノ瀬四季
とりあえず出入口に…

フラッ
芽衣
!?
あなた
!
あなた
四季君!(やっぱり血を大量に使ったし体も限界か…)
芽衣
お兄ちゃん!
あなた
(二人を背負って外まで行けるか…?)





ザッ











鬼機関隊員
無陀野さん…どーしますこれ…?
無陀野無人
………
鬼機関隊員
閉じこもっちゃってますよ
桃草蓬
(人数が多い上無陀野が厄介だ…!)
無陀野無人
もう壁を塞ぐ力も残っていない
放っておこう
鬼機関隊員
いいんすか!?
無陀野無人
崩壊も近い
優先すべきは内部の救助だ





皇后崎迅
なぁ 途中でチャラい医者見たか?
無陀野無人
京夜か? いや
皇后崎迅
(どーゆーことだ…?)
バッ




花魁坂京夜
これでバッチリ!
皇后崎迅
お前…!
花魁坂京夜
うぃっす
皇后崎迅
生きてたのか?
あなた
無陀野先輩と黒マスク君も来たんだ
あなた
生きてたのか?ってどーゆーこと?
花魁坂京夜
頸動脈斬られて死にかけたよ
まぁ天井から落ちる血飲んで復活したって感じ ぶっちゃけ復活出来たのはラッキーだったよ
あなた
ガチで死にかけてんじゃん…
だいじょぶそ?
花魁坂京夜
今はもう大丈夫!
こっそりこっち来て治療してたわけ
花魁坂京夜
他の子は避難準備してるよ







無陀野無人
無様だな
桃宮唾切
自分でもそう思うよ
皇后崎迅
(こいつらが唾切を倒したのか…?)
無陀野無人
最後に一ノ瀬四季の鬼神の力は
どうだった?
桃宮唾切
…凄まじかったよ
けど僕には命そのものを燃やしてるように見えたけど…?
あなた
無陀野先輩、私も言いたいことがあるので待ってください。ついでに自分が殺っとくんで先にみんなで外行ってて大丈夫ですよ
無陀野無人
そうか…だが俺は残る
京夜は四季を皇后崎は子供を背負って外へ避難しろ
花魁坂京夜
りょーかい
皇后崎君、芽衣ちゃんのこと背負ってあげて ダッシュで行くよ!







桃宮唾切
言いたいことってなんだい…?



シュゥゥゥ……
無陀野無人
!?
桃宮唾切
!?
あなた
お前…この顔に見覚えは無いか…?
桃宮唾切
う〜ん…蛆虫実験するのに記憶力使わないから覚えてないや…
あなた
お前が…お前の実験のせいでっ!!!
この子は…(なまえ:幼馴染の名前(捏造〇))は死んだんだ!!!
桃宮唾切
(なまえ:幼馴染の名前(捏造〇))…?
あ〜…君と一緒にいた割と優秀だった鬼だっけ…
幼馴染だって言うから僕が…丁寧に調理してあげたんだよなぁ…
あなた
もう…黙れよ…
桃宮唾切
ていうか君なんで桃の力が使えるんだい?桃の力が使えるなら尚更研究したかったなぁ…
あなた
そうだよ…お前がッ!!殺した鬼にお前と同じ桃の能力でお前は殺されんだよッ!!!
あなた
いつもいつも私たち鬼のことを蛆虫呼ばわり…
あなた
今の姿を見たらお前の方がよっぽど蛆虫だよ
あなた
まだ言いたいことはあるけどここも崩壊が近い…さっさと死ね蛆虫が
桃宮唾切
………………………………





無陀野無人
聞きたい事は色々あるが早くここを出るぞ 乗れ
あなた
え?
無陀野無人
お前も体力的に限界だろう
俺が背負って外に出た方が効率がいい
あなた
バレてたか…無陀野先輩よろしくお願いします!!

















桃草蓬
先輩…何死んでんすか…?
桃草蓬
死んじゃダメっすよ…先輩…
だって先輩…
桃草蓬
娘さん…生まれたばっかじゃないっすか…













パチッ
一ノ瀬四季
ん?ここは…?チャラ先…?
一ノ瀬四季
お!起きた!
花魁坂京夜
鬼が経営してる旅館借りてんのよ
もう朝の5時だから他の生徒は部屋で休んでるよ

あなた
たのもー!!!
四季君だいじょぶそー?
花魁坂京夜
あなたちゃんしーっ!
朝早くから大きな声出さないの!
あなた
あそっか、ごめん☆⌒(´>ω∂`)



スっ
一ノ瀬四季
先生
無陀野無人
よくあの唾切を倒したな
一ノ瀬四季
そっか…俺勝ったんだ…
ははは…
一ノ瀬四季
………
一ノ瀬四季
まぁ…芽衣の両親は帰って来ないんだよな
無陀野無人
そうだ
喜ぶにはあまりに多くを失った
無陀野無人
それでも俺らは前を向かないといけない
無陀野無人
今はただ…
生きて朝を迎えられたことを喜ぼう















一ノ瀬四季
じゃーなー!次は普通に観光したいわ
花魁坂京夜
はは!マジで来なよ!
芽衣ちゃんもこっちで引き取るから
たまには会いにおいで……
花魁坂京夜
ってなんであなたちゃんはこっち側に居るの?
あなた
ん?
花魁坂京夜
いや「ん?」じゃなくてさぁ…
あなた
いやだって、久しぶりに京夜先輩に会ったのに話す暇なかったじゃん?なんかする余裕なかったじゃん?
花魁坂京夜
なかったね?
あなた
だから私ももう少しこっちに残ろうかと…
花魁坂京夜
うん、ダメだね?
俺的には嬉しいけどダノッチが許さないね?
無陀野無人
おい もう出発する
京夜あなたは回収していくぞ
あなた
えーーーーー!!!やだぁ!
京夜先輩と遊ぶのぉ!!!
無陀野無人
子供みたいなことを言うな
花魁坂京夜
あなたちゃんLINE繋げたんだからいつでも電話してよ!それで沢山話そう
あなた
あそっか、LINEがあったわ
無陀野無人
今度こそ出発するぞ







芽衣
お兄ちゃん!
一ノ瀬四季
?
芽衣
ありがとう!
芽衣
(天国でパパとママに会った時に幸せだったって言えるようにこれから頑張る!)
一ノ瀬四季
(過ぎた過去も失った命も戻らないしまだまだ辛い状態かもしれない)
一ノ瀬四季
(けど芽衣の笑顔が未来は変えられることを教えてくれた 悲しい過去じゃなく未来の希望のために今を必死に生きることを決めたんだ)
一ノ瀬四季
(そうだ…挫けてる場合じゃない…!)
一ノ瀬四季
またな!



あなた
(芽衣ちゃんは強いなぁ……)


無陀野無人
…………
















今回はここまでです!

次回はあなたちゃんの過去について触れます

あなたちゃんのモルモット時代…

唾切との関係は!?

唾切の言っていた調理とは…

黒い霧でできた幼馴染の正体は…!?

次回あなたちゃんの能力について

だいぶ解明すると思うのでお楽しみに!!

それでは!!






P.S
途中の「二人を背負って外まで行けるか?」のセリフが本当は夢主ちゃんのセリフだったのですが間違えて芽衣ちゃんのセリフになっていたので修正しました。


もう既に読んでしまった方は申し訳ございません🙇‍♀️

プリ小説オーディオドラマ