第2話

第1幕 出会い
746
2020/08/15 05:24
あなた

はぁ……はッ………はぁ…

あれから私は剣道部の部室から逃げ出し、
私の幼馴染のいる部室へと駆け込んでいた
部室に私の滑り込みが綺麗に決まる
ロボロ
ロボロ
あなたにしちゃあ珍しい慌てっぷりやな
ロボロ
ロボロ
いつもなら冷静沈着やのに


今日は珍しく吹奏楽部に居座っていた
私の幼馴染、ロボロ

今は笛を手に私をしゃがみ、見下ろしていた
ロボロ
ロボロ
この視点ええな
ロボロ
ロボロ
あなたのこと見下ろせるではぇー絶景
あなた

うっさい。見んな


いつものように涼しい顔をして
私を見下ろすロボロが許せず、思わず起き上がると


私がロボロを押し倒すという体制になってしまった
ロボロ
ロボロ
うわっちょ!?///
ロボロ
ロボロ
はよ離れろ!
ロボロ
ロボロ
は………恥ずいやろ!?///
あなた

…………やっぱりロボロはその方が
いいよ。可愛いもん

ロボロ
ロボロ
…はぁ!?///////
さっきの涼しい顔はどこへ行って
しまったのか。今はもう顔を赤らめ頭から
湯気が出てきそうだ
ロボロ
ロボロ
もうっ!ちょっっっ!!!
ロボロ
ロボロ
離れろって!//
あなた

わわっ


可愛い身長をしている割に筋トレしとるからな!と
いつもドヤ顔をしているだけあって力は強かった
あなた

そんなに腕に自信あるなら剣道部入ろうよ

ロボロ
ロボロ
……それは…ちょっと無理やな
あなた

なんで?

あなた

いつも顧問の先生に隠れては
他の部活に顔出てる癖に…剣道部には来たこと
なくない?

ロボロ
ロボロ
俺は剣道したらあかんねん
あなた

なにそのお決まりは

あなた

おばさんに言われたの?

ロボロ
ロボロ
ちがッ……いや……………まぁええわ
ロボロ
ロボロ
話してたら長いからな
ロボロ
ロボロ
あなたは覚えとらんやろうし
あなた

ん?なんて?

ロボロ
ロボロ
なんでもないよ
ロボロ
ロボロ
てか俺探してたみたいやけどなんや?
ロボロ
ロボロ
期待するで
あなた

しないで

ロボロ
ロボロ
即答かいな
あなた

そうそう!助けてほしいの!

あなた

きゅ、急にグルッペン?って名乗る人が
私のこと追いかけ回してきて…!

ロボロ
ロボロ
…グルッペン?
ロボロ
ロボロ
グルッペンっつったか!?
あなた

え?まぁそうだけど…?

ロボロ
ロボロ
ちょっ!そいつんとこ案内してや!
あなた

え…やだよ……だって変な人だったら
嫌だもん…

ロボロ
ロボロ
大丈夫やって!変なやつやったら
俺が守ったるから!
あなた

なに?私はときめいたらいい?

ロボロ
ロボロ
出来れば何も言わずときめいて
ほしかったかな

変な茶番を続けていると吹奏楽部の
部長さんに笑われてしまい、どっか行く用事
あんならはよ行けや。とのことなので
ロボロを連れてグルッペンの所に行くことに
なってしまった。とりあえず私は先程まで
走っていたところに戻り、彼を探していると
ロボロ
ロボロ
あ、アイツやろ
あなた

え?…あ、本当だ

ロボロ
ロボロ
おーーーい!グルさーん!
グルッペン
グルッペン
ん?あ!あなたと…ロボロ!?


ロボロが彼の名前を呼ぶとあたかも
彼もロボロを知っていたかのように会話を
初めてしまった
ロボロ
ロボロ
おぉ、無事そうで良かったわ
グルッペン
グルッペン
やろ?
グルッペン
グルッペン
もっと心配しろ
ロボロ
ロボロ
もう心配する気はその言葉で
失せたけどな。なんや?急に今世来て
グルッペン
グルッペン
いや…やっとお前らが転生したって
いう情報を嗅ぎつけてな
グルッペン
グルッペン
あなた達が死んでもう数百年だろ?
グルッペン
グルッペン
だから絶対もう転生してるって思ってな
ロボロ
ロボロ
なるほどな
ロボロ
ロボロ
ところで他のやつは?
グルッペン
グルッペン
あー。まだ転生できないみたいだな
グルッペン
グルッペン
辛うじてトン氏はいるゾ
ロボロ
ロボロ
はぇー。それでも2人だけか
あなた

…え?



何を話しているんだ?こいつら?と
本当に意味不明という顔をしながら私は
ロボロの服をちょいと掴む
ロボロ
ロボロ
お、なんや?
あなた

仲間はずれ?趣味悪いよ

ロボロ
ロボロ
いつもそんな感じやったらええのにな
あなた

は?

グルッペン
グルッペン
あなたも変わってなさそうだ良かったぞ
あなた

…変わりないって…あなた初対面ですよね?

グルッペン
グルッペン
……根本的に話さないと行けないようだぞ?
グルッペン
グルッペン
話さなかったんか?
ロボロ
ロボロ
…だって急に俺がお前のこと昔から
知ってます!って言ったらただの変人やん
ロボロ
ロボロ
昔ってなんやねん幼馴染やろがって
グルッペン
グルッペン
ま、確かにそうか
グルッペン
グルッペン
そうなることが分かっていて
突っ込むバカはいねぇか
グルッペン
グルッペン
とりあえず
グルッペン
グルッペン
この場合あなたとは初めましてと
言うことになるのか?
あなた

ですね

グルッペン
グルッペン
では…初めまして!グルッペンというものだ
グルッペン
グルッペン
…………………………………
ロボロ
ロボロ
…………………………………
あなた

……………………………………

あなた

いや。続きは?

グルッペン
グルッペン
はぇ!?
ロボロ
ロボロ
普通続きあるもんやないんか?
グルッペン
グルッペン
え…だってまだあなたが名乗ってないゾ?
ロボロ
ロボロ
お前…考え方が古い
グルッペン
グルッペン
は?
シャオロン
シャオロン
おー!って、お前…
あなた

あ、シャオロン

シャオロンもロボロ同様私の幼馴染だ
保育園から小中高が一緒の腐れ縁
私たちは学校が1度も離れたことはない
シャオロン
シャオロン
……てか弁当ありがとう。美味かったわ
あなた

ん?そりゃどうも

野球部のシャオロンは購買でご飯を買うと
高くつくといいお弁当をおばさんが
作っていたというのだが
体を動かす部活なだけあって少し
食べる量が多く、朝。間に合わなくなってしまった
ため、今は私が作るようになった
ロボロ
ロボロ
また野球部も気が向いたら行くわ
シャオロン
シャオロン
お?お前の顔面目掛けて玉放ったるわ‪w
ロボロ
ロボロ
お前…!!
ロボロ
ロボロ
それで俺が前に足怪我したん覚えてるか!?
シャオロン
シャオロン
へいへい‪w覚えてるよ‪w‪w
グルッペン
グルッペン
おい。俺を無視するな
シャオロン
シャオロン
グルッペン久々やな
シャオロン
シャオロン
やっと転生したんか
シャオロン
シャオロン
しかも俺らより1個上やん
グルッペン
グルッペン
お?よく分かったな
シャオロン
シャオロン
見た目でわかるわ
グルッペン
グルッペン
まぁな。
確かによく見ればこの人は3年生の
服装をしている。私たちは2年生なので1個上だ
ロボロ
ロボロ
なんや?グルさんは転生してすぐ
3年生になったんか?
グルッペン
グルッペン
そりゃあそうだろ
グルッペン
グルッペン
多分みんなも適当にこの歳ら辺で
転生してくると思うぞ
グルッペン
グルッペン
無駄に転生長引かせてあの世での仕事を
沢山こなしてただけあって条件よく
転生させてもらったよ
ロボロ
ロボロ
そりゃ羨ましいな
シャオロン
シャオロン
俺らは半ば心中やったからな
ロボロ
ロボロ
せやな…
グルッペン
グルッペン
俺らは人生を全うに生きたな
ロボロ
ロボロ
あれはしゃーないやん



さて、もう話が脱線しつつある今
本当に何を言っているのかが全くわからなくなってきた
なので私は
あなた

説明プリーズ…


そう、呟くのだった


続く

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