次の日の仕事は
社長室での部長たちの会議だった。
営業部の部長の旦那さんと
今日初めて合わす顔。
コンコンコン
部長たちが5、6人入ってきて、
その中に彼もいた。
みんなが座っていく中、
彼は私のところへ来た。
あの家に昨日は誰も帰らなかった。
給湯室に行って、待つ間
少しほっとしている自分がいる。
ふー っと深呼吸。
とため息。
彼も意地悪だけしに来て、
本当は仕事の用事でうちに来ていた。
紅茶をテーブルに置いていく。
やっぱり彼を見ると
自然に笑みがこぼれる。
彼の表情が一瞬、、、、。
1時間くらいで会議は終わり
オフィスの外で話をする。
事実だけは言っておかないと。
心配されても困る。
すると遠くから
渡されたのは
化粧ポーチ
社長室に急いでもどる
本当は呼ばれていないのに。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジョンハンside
彼女が社長室に戻って
廊下に他人がふたり。
意地悪すぎ?
あなたごめんね
こら、逃げるな
同じ会社の女だった
外で一緒に手なんて繋いでたから
彼女が見たらどうなるかってくらい
緊張していた。
彼に逃げ道はない。
そう思っていたが
相当自信があるようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!