桐山side
眠気と戦いながら、4時間目が終わり、
昼休みに入った瞬間俺は一つ上の階にある教室に向かう。
なぜって?……それは…
愛しい彼女(仮)に会いに行くためっ!!
もんちはいつもこうやってツンツンツンツンした感じのこと言うんやけど、結局のところ俺に抱きつかれても突き飛ばさへんから、そういうことやんなー!ニヒヒッ♪
濵田崇裕。俺の同級生で、親友なんやけど……
もんちが絡むとなると変わってくる。
もんちと崇裕は部活も一緒で家も近いから、とっても仲が良い。
趣味も似てるらしく、もんちも崇裕の前だとニコニコだ。
……分かってはいんねん。
もんちと俺は正式に付き合ってるわけちゃうし、
こんなこと言える立場ちゃうし、
でも、俺のこと好きやんな?
…ちゃんと好きでいてくれるんよな……。
…なんで、崇裕にそんな表情見せるん?
その表情は俺にだけ見してや…。
さっきまで、崇裕と話してたもんちは目の前で俺の手をとって走ってるし、崇裕はおらんし……
って…どこに向かってるんや…。
もんちから手つながれるのはじめてや…。
感情が色々混ざっておかしくなる。
でも、確かに分かるのは赤くなっている君の耳。
それを見て、無意識に笑ってしまう俺は重症やな…笑
人気のないのところまできて、急に止まったかと思えば、息も整えずに俺に抱きついてくるもんち。
それに照史くんって……
一気に情報が入ってきてバカな俺からすれば、理解が追いつかへん。
でも…でも…
ツンツンしてても、もんちへの思いは変わらへん。
"どんな君だって大好きな君だから"
でも、俺やって1人の男やから、心配になるから…
たまにはデレてる姿を見してな?
―他から見ればちょっと変わってるかもしれんけど、俺らは俺らなりのペースでいこうな?…智洋。―












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。