カゴの中をきちんとチェックし 、再びレジへ並ぶ
するとそこにiemonさんがやって来た
遅かったから心配して来てくれたのかな … ?
… そうだったら申し訳ないなぁ
私の予想は見事的中 。
やはり心配をかけてしまったみたいだ
よくよく考えれば …
スーパー初来店のiemonさんを1人にするのは酷だよなぁ
やっぱり一緒にいるべきだったな 、と脳内反省会をする
今度から一緒にいるようにしよう … !
お砂糖100%の笑顔に胸がドキッとする
さっきからドキドキが止まらないよぉ …
妖精界ではこういうの、当たり前なのかな … ?
それとも
特別にやってくれてるのかな ?
… 後者だったらいいなぁ
恥ずかしさを紛らわすように少し大きな声で言う 。
カゴをレジの台に上へ乗せ 、前へと進んだ
さっきは「無事だよ」とか言ったけどさ …
よく考えれば無事じゃないかも ?
だって ───────
心臓のドキドキが 、止まらないんだもん 。
胸のドキドキが 、止まらないんだもん … 。
この胸のドキドキはいつまで続くのだろうか ?
100日間続くのだろうか ?
もしそうだったら心臓だ保つか怪しいぞ …
まぁ 、次第に慣れていくから大丈夫だよね?
そんなことを思いながら財布を出し 、お金を払う
うげ … あんまお釣りないじゃん。
せっかくお釣りは貰えるっていうのに …
小声で文句を言うと 、店員さんに笑われてしまう。
ハッ 、聞こえてた … ?
さっきとは別の意味で赤面しながらスーパーを出る
自動ドアを抜けた瞬間 、熱気に包まれた
うわぁ 、めっちゃ暑い …
てか 、あれ ?
今気付いたけど … 夏の妖精も暑さって感じるんだ?
てっきり感じないのかと思ってた …
そうなんだ … ちょっと意外かも ?
でも人間だって同じだよね 。
冬生まれでも 、すごく寒がりの人とかいるし 。
そんなに恥ずかしがらなくていいんじゃないかなぁ …
無理に言ってくれなくてもよかったのに 。
でも 、私に言ってくれたってことは …
信用してくれてるってこと 、なのかな ?
… だったら嬉しいなぁ
でも 、やっぱり妖精界って大変だ。
iemonさんもまた100日後に妖精界に行くわけだし …
少しでも楽にしてあげたいな 。
サウナが妖精界にあるか心配だったが …
どうやらあるみたい 。
私はドキドキしながら返事を待った
初夏の 、暑いある日 。
夏の妖精と特訓をすることにしました
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。