第3話

03 ¦ 妖精の魔法
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2024/06/17 21:36
mmntmr
家 、って私の家 ?
iemn
そうですよ
いやいやいや …

「当たり前でしょ ? 」みたいな顔で頷かれましても …

私の家は流石に無理なんだけど ⁉
mmntmr
ごめん 、それは無理 、かな
私が1人暮らしならいいが …

まだ私は中学生だ 。

当然 、家には家族がいる 。

「今日出会ったばかりの人と住みたい」

なんて言っても 、許してもらえる気がしなかった
iemn
魔法を使っても 、ダメですか ?
mmntmr
え ? 魔法 ?
iemn
姿を消していてもだめですか ?
す 、姿を消す … ?

そんな非現実的なこと 、あり得るの ?

思わず耳を疑ってしまう

でも 、この人は妖精だ 。

妖精に人間の常識は通用しない 。

だから 、本当のことなのかも ?
mmntmr
… それ 、完璧なの ?
「人間からはバッチリ見えてます ‼ 」

… とかいうオチじゃないよね ?

疑ってしまい少し申し訳ない気もするが …

念のため確認しておくのは大事だ 。
iemn
もちろんですよ
iemn
今 、やってみましょうか ?
mmntmr
お願いします … !
本当に姿を消せるのかも気になるし …

なにより 、妖精の魔法には興味があった 。
iemn
じゃあやりますよ
iemn
Fairy Magic ‼妖精の魔法
目の前で激しく光が出る 。

かと思ったら、光は消え姿も消えていた

すごい … 一瞬で消えちゃった

あまりの早業に声が出なかった
mmntmr
わー 、
iemn
" どんな反応ですか ? w "
mmntmr
あ 、声は聞こえるんだ ?
iemn
" そりゃあそうですよ "
言われてみればそうだな …

あくまでも「姿を消す魔法」なのだから 。

声が聞こえないのはおかしいよね

会話できなきゃ不便だし …
mmntmr
便利な魔法だね
iemn
" そうでしょう ? "
少し自信ありげな声が聞こえてくる 。

魔法の影響で顔は見えないけれど …

多分 、ドヤ顔してるんだろうな 。
iemn
" じゃ戻りますね "
mmntmr
はーい
再び激しい光が出る 。

そして 、光が消えると同時に姿が見えた

何度見ても凄いなぁ …
iemn
… 完璧でしょう ?
iemn
住まわせてくれませんか … ?
mmntmr
... いいよ
どうやら 、魔法は完璧みたいだし …

親にバレないのなら何ら問題は無い 。

寧ろ 、初恋の人と住めて嬉しいくらいだ
iemn
ありがとうございます ‼
iemn
家 、連れてって貰えます ?
mmntmr
勿論 ‼ てか 、名前は ? 
mmntmr
あ 、私はめめんともりね 。
iemn
俺はiemonです
iemn
… これからよろしくです !
iemonさん 、か 。

てか 、結構長い時間話してたのに …

お互いの名前を知らなかったなんて 、不思議だな

... これも妖精の力だったりして ?
mmntmr
( … 流石に違うか )
mmntmr
よろしくです ‼
mmntmr
じゃあ着いてきてください !
iemn
はーい
2人で浜辺を歩き 、自転車の元へ戻る 。

そして 。

自転車のカギを開けてところで 、気付いた

─────── 私 、おつかい中だったじゃん 、と 。
mmntmr
うわ 、ヤバ …
iemn
どうしたんです ?
mmntmr
おつかい頼まれてたんだ …
iemn
それは大変 …
怒るお母さんを想像してしまい 、思わず青くなる 。

そんな私を見たiemonさんが気の毒そうに言った
iemn
すみません 、俺のせいで
iemn
あの 、良ければですけど …
iemn
俺も買い物 、手伝いますよ ?
mmntmr
え ! いいんですか ?
iemn
お安い御用ですよ
mmntmr
じゃあお言葉に甘えて …
初夏の 、暑いある日 。

夏の妖精と一緒に買い物に行くことになりました ⁉

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