第30話

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2026/04/04 00:00 更新
午後。

ヒーロー基礎学。


相澤消太
相澤消太
今日のヒーロー基礎学だが…
相澤が低い声で話す。

すると、クラス全員の視線が彼に集まる。
相澤消太
相澤消太
俺とオールマイト、そしてもう一人
相澤消太
相澤消太
三人体制で見ることになった
その言葉にクラスがざわめき始める。

……なった、ねぇ。

私はぼんやりと空を見る。
あなた
(昨日のセキュリティの件かな)
あなた
(まあ、当然かぁ)
でも一応、念のため。

あなたはスマホを取り出し、悟にメッセージを送る。
あなた
『万が一用に、応援よろしくね〜』
送信してスマホをポケットに戻す。
あなた
(まぁ概要は聞いてるし)
あなた
(別に聞かなくても平気〜)
そのとき。

胸の奥に、妙な感覚が走った。

……嫌な予感。

あなたは小さく眉を寄せる。
あなた
(…一応、念のため)
あなた
(持ってくかな)
鬼神丸国重。
あなた
(かの新選組三番隊組長、斎藤一が愛したと伝わる刀)
あなた
(五条家が引き取っててよかったよ)
相澤が話し終わると同時に、あなたは静かに立ち上がる。

そして一人で更衣室に向かう。



……はずだった。
麗日お茶子
麗日お茶子
あなたちゃん!
唐突に名前を呼ばれ、そちらを振り向く。
麗日お茶子
麗日お茶子
一緒に着替えに行かん?
少し息を弾ませている。

ってことは、慌ててきたのだろうか。

あなたは少し考える。

断りたいが…結局同じ更衣室で着替えるということに変わりはない。

ならば、
あなた
んー笑いいけど
三日月のような形に、少しだけ目を細める。




あなた
驚かないでよ?



麗日お茶子
麗日お茶子
えッ?
あなた
…まあ、見れば分かるよ
麗日お茶子
麗日お茶子
う、うん!
私達は並んで歩き出した。

更衣室へ向かう廊下。

そこで、麗日が声を出す。
麗日お茶子
麗日お茶子
…あなたちゃんのコスさ、めーっちゃカッコええよな!
あなたは肩をすくめる。
あなた
そう?
あなた
(…でもまぁ、)
あなた
考えてくれた人のセンスがいいからねえ
麗日お茶子
麗日お茶子
そうなんや!
麗日は笑う。

それに倣い、あなたは少しだけ目を細める。
あなた
(悟たちが考えてくれた制服)
あなた
(私ピッタリのもの)
そう思うと、少しだけ胸が温かくなる。
あなた
麗日さんも
麗日お茶子
麗日お茶子
え?
あなた
コス、似合ってたよ
麗日お茶子
麗日お茶子
えへへっほんと?
あなた
うん、似合ってた
麗日お茶子
麗日お茶子
ありがとう!
そして更衣室に着く。

扉を開けると、先に来ていた女子たちが着替えている。
芦戸三奈
芦戸三奈
あ、やっと来たー!
葉隠透
葉隠透
あなたに麗日じゃーん!
耳郎響香
耳郎響香
二人とも遅いよー
蛙吹梅雨
蛙吹梅雨
ケロッ
八百万百
八百万百
早く着替えましょう!
入った途端にかけられる言葉に返事はせず、

私は黙ってシャツのボタンを外す。

一つ。

二つ。

三つ。


そしてシャツを脱ぐ。










——その瞬間。









傷だらけの体が顕になった。

背中にある大きな火傷を始めとする、無数の切り傷や打撲痕に火傷、凍傷の痕。



空気が凍った。

視線が痛いほど刺さる。
八百万百
八百万百
(痛そうですわ…)
麗日お茶子
麗日お茶子
(あの傷…辛かったやろな)





同情。






蛙吹梅雨
蛙吹梅雨
(ケロッ、あの量の傷…一体どうしたのかしら?)





疑問。






葉隠透
葉隠透
(…きったなぁ)
芦戸三奈
芦戸三奈
(意味不明じゃん、やばー)
耳郎響香
耳郎響香
(同情でも誘ってんの?)






嫌悪。






蛙吹梅雨
蛙吹梅雨
……ケロ
蛙吹梅雨
蛙吹梅雨
五条ちゃん、その怪我って……
沈黙を破ったのは蛙吹梅雨。

あなたは一瞬、彼女の方に視線を向けてすぐに逸らした。
あなた
ん?
あなた
あぁ、これ?
あなた
もう治ってるやつだし
あなた
なんともないよ
芦戸三奈
芦戸三奈
……きったな
八百万百
八百万百
芦戸さん!
芦戸から放たれた言葉に、八百万は目を見開き止めようとした。

そして、あなたに向き直る。
八百万百
八百万百
五条さん……
八百万百
八百万百
一体、何があったんですの?
あなたは目を細めながら、肩をすくめてみせる。
あなた
さあ?
あなた
物心ついたときからあるからね
あなた
分かんないや
葉隠透
葉隠透
……態度悪すぎでしょ
葉隠は瞳に明らかな嫌悪を滲ませながら言う。

すると、麗日が震える唇を開いた。
麗日お茶子
麗日お茶子
……辛かったよね
麗日お茶子
麗日お茶子
痛かったよね
麗日お茶子
麗日お茶子
苦しかったよね
麗日お茶子
麗日お茶子
もう少し早く出会えてたらッ!
麗日お茶子
麗日お茶子
何か、違ったのかなあ……ッ
……やっぱり。

同情。

あなたはゆっくり振り返る。

背中の火傷が、ズキッと痛んだ。

そんな気がした。
あなた
同情なら
あなたは静かに言う。
あなた
いらないよ
空気が止まる。

誰も、口を開くことができない。
あなた
君と早く出会えてたところで、何も変わらない
むしろ悪化していたかも知れない。

そう続ける。

静かな声だった。

あなたはそっと目を伏せる。

彼女の長く、白い睫毛が白い肌に影を作った。
あなた
血っていうのは
あなた
そういうものだよ
悟は、圧倒的な権力を持っていた。

だから、私を轟じゃなくできた。


でも。

この子たちは違う。

もし連れ出せたとしても、結局連れ戻される。

あの地獄に。
耳郎響香
耳郎響香
……こっちは心配してんのにさ
耳郎響香
耳郎響香
その言い方はなくね?
あなたはコスチュームを着ながら、その言葉に返事をする。
あなた
言ったでしょ?
あなた
物心ついたときからあるって
コスチュームの袖に腕を通す。
あなた
辛いも

ボタンを閉める。
あなた
痛いも

ベルトを締める。
あなた
苦しいも

髪をまとめる。
あなた
何も…覚えてないんだよ

更衣室は、静まり返った。

誰も、何も言えなかった。

ただ、あなたの心に静かな闇が広がっていた。





はい、あのー…A組女子との対立です(?)
これからどうなっていくのでしょうね!!ははは
ただあのー…うん、書き置きが無くなってきてるのでちょっと更新頻度下がるかもです🥲🥲🥲🥲
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💖1000
💫260
🔦32
ありがとうございます✨
感謝🙇‍♀💖












交換宣伝です!
あの、まずね。作者様が描いた主くんのイメージ画あるんですけど…
透明感すごすぎて心臓撃ち抜かれます💘
物語の展開も分かりやすくて読んでてめっちゃ楽しいです✨
個人的には、主くんと親友くんの絡みがめっちゃ大好きです❤‍🔥
神作で読んで損はしないのでぜひ!!
交換宣伝遅くなってすみません🙇‍♀
本当にありがとうございました🫶

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