悟の、低く怒気を孕んだ声が部屋に響く。
雄英側は、恐怖でか何も言うことができずにいた。
私はと言うと、敬愛する兄の声を聞いて少しずつ心が落ち着いてきた。
悟…。
術式、万象模倣は私が理解・視認した全ての術式を使うことができる。
ただ、その術式は持ち主の呪力に合わせて改良されているもの。
私の呪力の波数と、術式の呪力の波数を合わせる必要がある。
でも、呪力の波数を合わせるには多大な時間が必要になる。
だからこそ、波数が完璧に合った時、私はその術式を自分のものにできる。
ただ勿論、代償もある。
呪力の消耗が激しいのだ。
悟の呪力の数倍を持っているからあまり感じたことはないけれど。
大きな戦いが起きれば、いつかキャパが来るかもしれない。
そこまで言って、悟は私の耳を塞ぐ。
なんて言ったかは分からなかった。
でもまぁ、今までのヒーローの話。
そして私の耳を塞ぐ行為から考えられるんだけどね。
悟は私の耳から手を離し、言葉を紡ぎ続けた。
久しぶりに聞く、悟の少し荒れた口調。
ふふ、懐かしいなぁ。
出会った頃を思い出す。
んー、言いたいことか。
あ、あるかも。
この部屋に入ったときから思っていたこと。
私はそう言って、目の前に座る二人を見る。
雄英側は、やや顔を青白くしていた。
私がそう言うと、校長と担任らしき男は首を傾げる。
それと同時に、敬語を外した私に驚いているようでもあった。
まぁ、悟は使ってないけど。
気にしない、気にしない。
これだから腐ったミカンは…。
担任のほうがしっかりしてるなんてことある?
ふーん、護衛を行うにあたっての条件、ねぇ。
12個ね。
ってか、窓が派遣されてたんだ。
初耳かも。
不満そうな顔でこちらを見る校長。
っだぁ〜〜〜〜!!!
馬鹿なの?ねぇ馬鹿なの??
星が飛んでるのは気の所為かな??
本当に担任はしっかりしてるねぇ。
相澤消太、ねぇ。
ほんっとに人手不足だよねぇ。
まぁ、その分収入が多いけど…。
しかもまぁ、五条家の仕事もあるしね。
まぁ…信頼できない人の前で眠れるかどうかはさておき、ね?
もしかしたら眠るかもしれないし。
強力すぎてねぇ。
人の多いところで外すと大変なことになっちゃう。
人殺したら私が殺されるし。
呪詛師にはなりたくないからね。
まぁ、呪力を持つ人は、この世界の0.1割程だろうしね。
残りの1.9割は個性も呪力も持たぬ者。
それこそ真希みたいに。
…あ゙ぁ真希に会いたい。
流石の腐ったミカンでも…ね?
そうなったら怒られんの私なんだから…。
上層部、結構めんどいんだよ。
ん〜こんな感じかな?



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。