あなたの偽名(苗字)side
まずいまずい絶対聞いちゃいけない話だよ終わった。逃げようにも食堂に行く道あっちだし…
轟 「気圧された、自分の誓約を破っちまう程によ。」
さっきの騎馬戦のことかな。←結局聞いてる人
轟 「飯田も八百万も上鳴も常闇も麗日も⋯感じてなかった。最後の場面、あの場で俺だけが気圧された。」
「本気のオールマイトを身近で経験した俺だけ。」
緑谷 「それ、つまりどういう…」
轟 「おまえに同様の何かを感じたってことだ。」
確かに緑谷くんとオールマイトの個性少し似てるけど、壊れちゃうところが違うからなんとも言えない。
轟 「なァ⋯⋯オールマイトの隠し子か何かか?」
あなたの偽名(名前) 「ブフォッ」
緑谷/轟 「!?」
あっ終わった(2回目)
轟 「誰かいるのか?」
私は空気私は空気私は空気。
轟 「…まあいい。で、どうなんだ。」
たっ助かったー泣
緑谷 「違うよそれは…って言ってももし本当にそれ…隠し子だった、違うって言うに決まってるからブツブツ…」
出た緑谷くんの名物。
緑谷 「そもそもその⋯逆に聞くけどなんで僕になんかそんな。」
轟 「『そんなんじゃなくて』って言い方は少なくとも何かしら言えない繋がりがあるってことだな。俺の親父はエンデヴァー、知ってるだろ。」
「万年No.2のヒーローだ。お前がNo.1ヒーローの何かを持ってるなら俺は…尚更勝たなきゃいけねぇ。」
話の意図が分からない…一体轟くんは緑谷くんに何を言いたいの?
轟 「個性婚、知ってるよな。」
緑谷 「…!」
個性、婚…。まさか、
轟 「"超常"が起きてから第二〜第三世代間で問題になったやつ…自身の個性をより今日かして継がせる為だけに配偶者を選び、結婚を強いる。」
「実績と金だけはあるおとこだ。親父は母の親族を丸め込み母の"個性"を手に入れた。」
「記憶の中の母はいつも泣いている⋯『お前の左側が醜い』と母は俺に煮え湯を浴びせた。」
まさかそんな過去が轟くんに隠されてたなんて…。
轟 「ざっと話したが俺がおまえにつっかかんのは見返す為だ。クソ親父の個性なんざなくなって、いや…」
「使わず"1番になる"ことで奴を完全否定する。」
轟くんが言いたいことはすごく分かった。でも私と貴方、似てるようで真反対だ。
…あれ?向こう側にいるのって、爆豪くん?
あっ気づいた。めっちゃ睨んでくるじゃん、怖。
私も睨み返したやろうか、でもそんなことしたら後が怖すぎる。
緑谷 「僕も君に勝つ!」
あなたの偽名(名前) 「!!」
とりあえず話し合い終わったみたい。轟くんがあの時言った言葉、今ならどういう気持ちで言ったのかが分かった気がする。
個性関連ってのは似てるけど実際はさっきも思った通り真反対だ。貴方は個性を使えないのではなく"使わない"、私は使わないのではなく"使えない"。
貴方のことが羨ましいような憎いような…この感情はよく分からないな。でも今まであった憎悪感は多少なりともなくなった。
あなたの偽名(名前) 「お互い…頑張ろうね。」
誰にも聞こえないくらいの声で言葉を残しこの場を去った。さあ、次の競技頑張らなくちゃ。
あなたの偽名(名前) 「あっ食堂どうしよう。」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!