第11話

Chapter10 突撃
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2024/03/18 03:16
俺は今d!のアジトに向かってる。


正直、グルッペンがあんなことするなんて、今でも信じられへん。
鬱先生
………トンち?大丈夫か?
鬱先生
着いたで?
トントン
…………うん、大丈夫。
1人、懐中時計を首から下げた男が、


アジトの周りをうろちょろしていた。
トントン
おい、グルッペンはどこや。
チーノ
何やお前………警察か?
チーノ
なんで警察にボスの居場所を教えなあかんねん。
ぐるぐるメガネから覗く彼の目はとても反抗的な、


全人類を憎んでいそうな目をしていた。
鬱先生
………ええんか?そんな態度で。
鬱先生
こっちはいつでもお前の頭を銃でブチ抜けんねんぞ。
チーノ
………っち、
彼は渋々扉を開けてくれた。


アジトの中はお世辞にも綺麗とは言えない。


本棚には埃が数cmも積もり、


部屋の角には蜘蛛の巣が張ってある。


しかし、その割には家具や絨毯のデザインはすごく綺麗だった。
シャオロン
あれ、チーノどうしたん。
シャオロン
そんなに警察連れて………
チーノ
さあ……知らん。
チーノ
急に来てグルッペンのとこへ案内せぇって。
シャオロン
ふーん。
シャオロン
心配やから俺もついてくわ。
チーノ
ありがとな。
鬱先生
おい、喋っとらんではよしろや。
シャオロン
はいはい、さーせん。
もう1人のメンバーの生意気な態度に大先生はすごくイライラしてる様子だった。


普段はもっとアホっぽいんやけど、重要な仕事の時は雰囲気がガラッと変わるんよな………
シャオロン
失礼します。
そうしてるうちに、グルッペンの部屋についたようだ。


グルッペンの部屋には、グルッペンの他に後2人人がいた。
ショッピ
………警察が何の用っすか。
トントン
グルッペン・フューラー及び、d!の幹部。
トントン
お前らには署に同行してもらおう。
ゾム
ちょっと待って、俺らが何をしたって言うん?
鬱先生
この国の最重要政府機関にテロをお前らが起こしたからだよ。
シャオロン
はあ!?テロ!?
シャオロン
んなこと俺らはやらんよ!
トントン
だとしても、一度署まで………
ショッピ
そんな、理不尽っすよ!
そんな罵詈雑言を浴びながら、大先生、他の警察は


周りにいるマフィアに次々と手錠をかけた。
トントン
…………ごめんな、
俺は手を振るわせながら大好きなグルッペンに正義という名の手錠をかけた。
トントン
……許してくれ、グルッペン。
グルッペン・フューラー
……いや、それがトントンの思う正義なら、俺は正面から受けるぞ。
グルッペンは優しく微笑んで、警察官に連れて行かれた。


俺は1人、グルッペンの部屋に残された。
トントン
ぁ、やばい、早く大先生のパトカーに乗らな、!

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