前の話
一覧へ
次の話

第100話

選択の先で
61
2026/01/20 15:03 更新

あれから、少し時間が経った。



映画の撮影は、想像以上に厳しくて、
でも不思議と、心は折れなかった。


Director
カット



監督の声に、深く息を吐く。



Director
いいね


その一言に、胸の奥があたたかくなる。

控室に戻る途中、
モニターに映る自分を横目で見た。

前より、少しだけ顔つきが変わった気がした。



ちゃんと、立ってる。



休憩中、スマホに目を落とす。


ニュースには、
TREASUREの新曲、海外公演、俳優としての活動



それぞれが、それぞれの場所で輝いている。


ジュンギュは、舞台のインタビューで

🐨
🐨
今は、自分の役に全力です



と笑っていた。

アサヒは、音楽番組で静かにギターを鳴らし、


ドヨンは相変わらず不器用なコメントをしている。


ジェヒョクの明るさは、画面越しでも伝わってくるし、


ジフンは落ち着いた表情で次の作品を語っていた。


ヨシは冗談交じりに夢を語り、


ハルトは言葉少なでも、確かな存在感を放つ。


ジョンファンは前を向いた目で、


ジョンウは変わらない優しさで、


ヒョンソクは何も言わずに、先頭に立っていた。






みんな、進んでる。

それが、ただ嬉しかった。


撮影が終わり、
夜の街を歩く。


ふと立ち止まって、空を見上げた。



あの時、
誰も選ばなかった。

それは、
何かを失う選択じゃなかった。

 自分の足で歩くための、
始まりだった。

ポケットに手を入れて、
小さく息を吐く。


(なまえ)
あなた
、…よし



前を向いて、歩き出す。


恋は、いつか来るかもしれない。
来ないかもしれない。

でも、今の私は知っている。

誰かを選ばなくても、
自分を選べる。

そしてその選択は、
間違いじゃなかった。



あの時、
誰も選ばなかった選択が、
私をここまで連れてきた。

物語は、ここで終わる。
でも、人生は続いていく。




END





ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
この物語が、少しでも誰かの心に残っていたら嬉しいです。

プリ小説オーディオドラマ