放課後、私は指定の空き教室へ向かった。
ガラガラ
扉をスライドさせると、マッシュヘアの男の子。
上履きは青色だから、一個上の3年生。
先輩が私を呼んだようだ。
先輩は優しい声でそう言った。
面識のない先輩が私を呼ぶなんて何事だよ。
早く帰りたいな~、と私は早くもこの状況に飽きてしまった。
いきなり名前で呼ぶのだから、私は少し驚いた。
付き合ってくれないか、そう先輩は言った。
正直、喋ったことも無い先輩からいきなり告白されてOKを出す女の子は少ないだろう。
ごめんなさい、という言葉を遮った。
正直、先輩は好印象ではない。印象はむしろ悪い。
わたしは帰ろうと、ドアに手をかけた。
その時、腕を掴まれた。
春休みだぁぁぁ
イヤッフゥゥゥゥ)))
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。