第9話

貴方の幸せを永遠に願う
192
2023/06/18 15:52
今日は6年19日太宰さんの誕生日だ
僕たちは昨日の内に今日の分の作業を進めておいた
今日は太宰さんのお誕生日をお祝いするのがメインだ
与謝野さんとなおみさんがケーキを買ってきてくれるらしい
そのうちに僕たちは国木田さんを中心に社内の飾りつけを始めた

「この飾りはどうしましょうか」

「賢治、それはあちらの壁にお願いできるか」

「了解です!」

「国木田さんこれは…」

「嗚呼、それはあっちだ」

「ありがとうございます」

流石は国木田さん
賢治くんと谷崎さんに的確すぎる指示を出している
僕も頑張らなくちゃ!
ちなみに社長と乱歩さんはお菓子とジュースの買い出し兼、太宰さん探し
何かあった時でも乱歩さんがいれば太宰さんを見つけられるからだそうだ

社内もいい感じになってきた
ケーキはテーブルの真ん中に
周りには沢山の料理とお菓子にジュース
なんだかお腹がすいてきた…
あとは太宰さんを待つだけ
昨日来ると言っていたから大丈夫だろうと気長に待つ
どんな事があってもあの人は約束は破らない
そうわかっているから安心して待てる

「太宰入っておいで」

「え?」

太宰さんを待っていると乱歩さんがドアに向かってそう声をかけた
するとドアが少し開いて太宰さんが顔を覗かせた

「おはよう、ございます」

「ほら、せーの!」

「お誕生日おめでとう(ございます)!!」

少し慌ててだったが乱歩さんの掛け声でなんとか全然揃って声を出せた

「なんだか恥ずかしいね…」

「あら、太宰さんの照れたお顔とても可愛らしいですわ♡」

「なおみちゃん…笑」
「それはどう返せばいいか悩むね…笑」

「まぁ、ありがとうで良いのですわよ?」

「けれど私に可愛いは可笑しくないかい?」

「そうかい?太宰は十分可愛いよ」

「ら、乱歩さんまで…」
「からかわないでください!!」

少し頬を赤らめながらそんな会話をしている
いや、太宰さん…
貴方は可愛いです

「まぁまぁ…太宰が可愛いのは当たり前としてお祝いを始めようじゃないか」

「そうですね!」
「太宰さんお誕生日おめでとうございます!」

「敦くん…ありがとう」
「みんなもありがとう」

太宰さんの笑顔が本物かは僕には分からない
けれど太宰さんがここで笑ってくれてるという事実は変わらない
今はそれでいい
いつかちゃんとした笑顔が見れるようにこれからもっともっと頑張るんだ

「太宰、このお菓子あげる!」
「僕からのプレゼント」
「特別だよ?」

「乱歩さんありがとうございます」
「大切に頂きますね」

「あ、太宰さん僕からも!!」
「これ良ければ…」

「これは…ループタイかな?」

「はい!」
「太宰さんに良く似合うなと思って…」
「どうですか…?」

「ありがとう」
「早速付けてみてもいいかい?」

「もちろん!」

そういうと太宰さんは僕がプレゼントしたループタイをつけてくれた
やはりとても似合う

「ふふっなんだか擽ったいね」
「ありがとう、大切にするよ」

太宰さんが喜んでくれたみたいでよかった
正直何をあげれば喜んでもらえるか分からなくてとても悩んだ
たが、結果的に太宰さんが喜んでくれたのならばいいだろう
国木田さんからは万年筆
谷崎兄弟からは小さな花束
賢治くんからはハンカチ
社長からは高級ガニを貰っていた
その時の太宰さんの笑顔と来たら…
危うく倒れるかと思いました()
芥川が知ったら太宰さんが…
いや、僕の命が?!
とりあえず黙っておこう

「太宰さんお誕生日おめでとうございます」

そう何度目かの祝いの言葉を言うと少し恥ずかしそうに

「ありがとう」

と返してくれた

貴方の幸せが永遠に続きますようにと願いを込めて___










作者
改めまして、太宰さんお誕生日おめでとうございます!!
作者
貴方の幸せが私の幸せです
どうが貴方の幸せが永遠に続きますように___
貴方の全てが報われる日が訪れますように🕊 𓂃𓈒 𓂂𓏸

プリ小説オーディオドラマ