第42話

参拾玖話
87
2026/04/03 18:02 更新


盾ともなる亜科の翼がなくなった
今が絶好のチャンスだった

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
電能出力
『 鬼火炎 』
羽住はすみ 連理れんり
縁城……出力した!!
霞流かすばた くくる
つばさ″はもう無い!!
いけぇ!!
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
( 持って30秒……今度こそ決める!! )
亜科あしな ばん
タイトル──『 血氷の輪舞ロンド
佐湖さこ 一誠いっせい
…!
まだ力余ってんのか…!
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
ぐっ!!
( ここに来てまだ…!!速い…身体が凍る…!! )
亜科あしな ばん
死に凍れ縁城 蒼吏!!


縁城は凍っていき意識が少しずつ沈んでいっていた

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
( 授業して…強くなった気でいた )
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
( 弱ぇ…なんて弱いんだオレは!!
  これだけ皆に助けてもらって
  まだ届かねぇのかよ…!! )
蘇我そが 巳殊みこと
……
上級相手には難しかったか…


皆が諦めかけたその時
ゴゴンと何か重い
大きい物が動くような轟音がした

城夜しろや 夕羽ゆうは
なに…?
漆栖川うるすがわ 希詠きよみ
……な…?
羽住はすみ 連理れんり
亜科の巨大氷像が……
大和田おおわだ 一狐いっこ
動い…てる…?
佐湖さこ 一誠いっせい
こんなことあり…!?
亜科あしな ばん
あぁ!!
なんてことだ!!
亜科あしな ばん
真の芸術は生命をも宿すのか
僕の芸術は新たな領域に──


そこで亜科は止まった

周りの人も気付いた
何かが亜科の巨大氷像のところにいる

漆栖川うるすがわ 希詠きよみ
あ……
羽住はすみ 連理れんり
灰島!?
漆栖川うるすがわ 希詠きよみ
ひより!?
灰島はいじま ひより
フヒヒ…!!


震えながらも灰島が巨大氷像の胸元に当てている
左手の上にスマホを構え立っていた

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
( ししょー? )
灰島はいじま ひより
『 廃人繰イ人形 』…
人の形してたら人形だァ!!
灰島はいじま ひより
こんなデッケェのははぢめてだけど……持てよオレっちの霊力…!!


その間もどんどんスマホの充電が減っていた

灰島はいじま ひより
ヒャッハァァ
いけェ亜科ロボ( ? )!!
【 灰島の想像図 】

亜科の巨大氷像で本人を攻撃し
皆に崇められている

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
ししょー…!!


だが現実は甘くなく
想像通りにはいかなかった

亜科あしな ばん


巨大氷像はビキッと割れる音を響かせながら
ガラガラと崩れていった

灰島はいじま ひより
あれ?
そ…そりゃこうなるか動かないか!!
氷だもんね!!
ヒャッハァ~~!!
蘇我そが 巳殊みこと
声でか…
亜科あしな ばん
僕の最高傑作がァーー!!

そこでやっと亜科は動きを止めた

待ちに待った展開
漆栖川は見逃さなかった

漆栖川うるすがわ 希詠きよみ
ひより…最高のアシストだったよ…
やっと動きを止めたわね…亜科!!


粘液で固定が出来た

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
強かった…オレ1人じゃ勝てなかった
仲間に助けてもらった
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
お前にもいたんだ…
お前はそれを手放した
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
それが!!
お前の敗因だ!!亜科!!
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
『 鬼火炎技──″連火″ 』


縁城が1発…そして2発と
攻撃の手を止まらず最後の霊力を振り絞るように
亜科の体に何回も攻撃を入れた

佐湖さこ 一誠いっせい
やった…やったぁ!!
柄本えもと 成彦なるひこ
縁城がキメた!!
亜科あしな ばん
あ…あ…


亜科と縁城はそのまま自由落下していた

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
( ……まだ祓い切れてねぇ…!!
  まずい…もう霊力が…意識を失うわけには…!! )
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
電能解除


縁城の落ちた下には
漆栖川が作った粘液のクッションがあった

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
ぶ!!
柄本えもと 成彦なるひこ
縁城おぉぉ!!
縁城えにしろ 蒼吏そうじ
漆栖川…助かった
柄本えもと 成彦なるひこ
縁城!!
うおおお!!
やりやがった


柄本は興奮を隠しきれず
縁城の背中を何回も叩いていた

縁城えにしろ 蒼吏そうじ
いででで!?
ま、まだ終わってな…亜科は
霞流かすばた くくる
問題ねぇ瀕死・・
亜科あしな ばん
あ″あ″あ″……っ
亜科あしな ばん
祓われてたまるか…!!
僕のスマホに戻れれば…!!
羽住はすみ 連理れんり
……あとは
霞流かすばた くくる
一甲あいつらにまかせよう


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