トントンに呼び出された後、こっぴどく叱られた。
新学期早々怒られることをするな、しっかり授業聞け。
ということも言われ、約10分の説教が終わった。
まだ授業が始まって15分しか経っていないのか、
時間の流れが遅く感じる。
ガラッと音を立てて扉を開けると、
多くの女子は私をギロッと睨んできた。
それで美術の授業中に今日の放課後校舎裏に来いって
脅されていたのを思い出す。
そこからの授業の内容は頭にあまり入らなくて、
ただただ焦りから汗を流すことしか出来なかった。
6限目のロボロの数学も、全然頭に入らなくて。
どうしようどうしようなんてどうしようもない事を
ずっと悩み続けている。
悩み続けて、出せた結論なんてものはなかった。
ただただ時間だけが過ぎて、5.6限目の時間を無駄にしてしまっただけだった。いつの間にかチャイムが鳴り、
帰りのHRが始まっている。
来るな来るなと思っていた時間が来てしまった。
もしかしたら女子が好きなだけで、告白かもしれないし…?
なんてありえない考えを思い浮かべては消しつつ、校舎裏に向かう。
そう言い残し、女子たちは去っていった。
また虐められるのは嫌だな…
そう思って私は不登校になる、という選択をした。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。