例えば、自分のことを好きになってくれる人が居て、
自分も彼を好きになって、
いつまでも幸せになれるとして。
プライドも名誉も、家族も、愛も
捨てることはできるだろうか。
私が空気を重くしたのだと気付いた時、
彼の言葉に救われてしまった。
本音が溢れた。
そして私はまた 逃 げ る 。
あの日、小塚くんの瞳を見て。
「 怖い 」と感じた。
真っ直ぐすぎて、痛かった。
彼等と同じところになれるのか。
どうして、私にこんなにも教えてくれる人たちなのに、
私がこれ以上抱え込まなくては行けないのか。
救われないのか。
「 私が 」と、何万回唱えればいいのか。
「 どうして 」と何百万回妬めばいいのか。
隣の芝生を、どれだけ羨めば、
“私は”変われるのだろうか。
ただ、怖かった。
どうでもよかった。
初めからこうすればよかったんだ。
殻に篭らず、
助けを求めて、
自分を見せて。
上杉さんが私の頭に手を置いて、
微笑んでくれた時、
自分のプライドも意地も、
どうでも良くなって、
ただ頷いていた。
更新遅くなって済みませんでした。
次回から、Kz+あなたの下の名前ちゃんの反撃が開始されます。
もちろん、まだまだ続きます!!
黒木兄妹の過去は、特に明かせませんでしたね…笑
物語が進むにつれて明かしていきます!
コレからもよろしくお願いします!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。