KAITOは灯りをブラブラと動かしながら、辺りを照らす。
教室は4分の1ほどに区切られていて、自分たちが入ってきた自作と思われる扉の他に、もう1つ扉があった。
その右にはパソコンが置いてあり、画面には『彼の好きなものを入力しろ』と表情されている。
つまり、彼の好きなものを入力すれば扉が開くのだろう。
試しにその扉を開けようとしたが、押しても引いても開けることができない。
5人は大人しく渡されたヒントの紙の謎を解くことにした。

地団駄を踏むそらねこに苦笑しながら、なろは周りを見渡す。
「むー…」と5人で悶々と考えるが、何も出てこない。
だが数秒後、kamomeがハッと顔を上げた。
他の4人がこれはムダな話になりそうだ…と思い、どうやって止めさせるか考え始めたところでKAITOがみるみる目を見開き、
完全に理解したように笑みを浮かべた。
翔がキョロキョロと辺りに視線を漂わせてから、一点に視線を定めた。
翔が見ていたものは、かの有名な絵画『真珠の耳飾りの少女』だった。
「たまたまあの絵画の名前覚えとって良かったぁー」と胸を撫で下ろす翔の周りをそらねこが嬉しそうにピョンピョンと飛び跳ねる。
全員で謎の答えを口に出した。
壁を5人で見ていくと1つだけ、コラージュの作品があった。
作品名は『蹴球』。
なろがパソコンに“サッカー”と打ち込むと、画面には大きな赤い丸が映し出されてから、『次の部屋に進め』という文字が浮かんだ。
どういう仕組みなのか、さっき開かなかった扉が開くようになっていた。
そして、5人は2人目の好きなものの謎を解くため、次の部屋へ向かう。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!