次の部屋に進めた喜びに笑みをこぼしながら、4人に呼びかけた。
すると、教室の端からノイズの音がし、もごもごと不気味な女子生徒の声が聞こえてきた。
ノイズの元には古びたラジオのようなものがあった。
静まり返ってしまったその場だったが、すぐにその沈黙は遮られた。
音楽が鳴ったのだ。
少しすると音楽にのせて男の人と思われる声で歌い始めた。
不気味なその演出に5人は顔を青くする。
音楽自体は明るいリズムだったが、状況が状況なだけにただただ気味が悪いだけだった。
サビの部分に入るとKAITOが反応した。
すっかり和やかな空気になった中、kamomeはなろに話を振る。
下を向いて唸っているなろ。
ふと下に何かが落ちていることに気付いた。
しゃがんで拾うと、
なろが突き出した手には女の子の人形が握られていた。
一瞬ポカンとする4人。
すぐにハッとした。
“本物の殺人事件じゃない”という言葉。
きっとそれは……
ニヤリとなろに問いかけられた4人は息ぴったりに答えを言った。
また、教室の端からノイズの音が聞こえる。
耳を塞ぎたくなるような憎悪の籠もった声が聞こえて、ブツッと途切れた。
外から扉が開けられ、入り口にいたはずの女子生徒が立っていた。
5人は女子生徒からおずおずと何かを受け取った。
それは人魂の形をし、裏に安全ピンが付いたバッジだった。
なろはグレー、翔は青、そらねこは水色、KAITOは赤、kamomeは黄色のバッジ。
自分たちが制服の上に着ているパーカーと同じ色だったので、統一感がある。
なんとなく、全員で付けることにしたようだ。
そう言い、お辞儀をされる。
こうして、5人の脱出ゲームは終了したのだった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。