長い過去を語り終わり、満足そうに男は笑った。
その子、とkamomeを嫌な目つきで見て、アナタ、と嘲笑うようにそらねこを見る。
色とりどりに彩られた不気味な顔。
嗤っているのに、目は寂しげに赤く光っていた。
そんな男をそらねこはキッ、と睨み、kamomeを見た。
男の言う通りではあった。
kamomeは時折怯えて、体をよじっている。
動きが止まったかと思えば、その後また怯えて、動きが止まる。
その繰り返しだ。
明らかに同じ光景を繰り返し見て、怯えている。
でも、そらねこは諦めない。
もう、戻らないのかと泣きそうになったとき、ほんの少しだけ、怯えていたkamemeの動きが途中で止まる。
ぽかん、としていた。
男もkamomeが聞こえているような素振りを見せたことは分かっていた。
けれど、信じられない。
起こるはずがないのだから。
kamone動きが止まったまま、瞳の端に光が宿る。
そらねこは目を輝かせた。
男はこれまでになく焦る。
それを言い終わった直後、急速にkamomeの暗かった瞳が光る。
そらねこはぼんやりしているkamomeに抱き着いて泣いた。
男は呆然としていた。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。