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第1話

🤍 部下1
362
2026/04/29 15:29 更新
朝のオフィスは、まだ少し静かだ。

パソコンを立ち上げて、今日のタスクを頭の中で整理しながらコーヒーを一口飲む。
柔太朗
おはようございます
少し遅れて入ってきた声に顔を上げると、山中くんが軽く手を上げた。
あなた
おはよう
返すと、なぜかそのままこっちに来る。

あなたの席、あっちだよね。と思いながら見ていると、デスクの横に立ったまま顔を覗き込まれる。
柔太朗
何してるんですか
あなた
仕事に決まってるじゃん
柔太朗
それは見れば分かりますよね
くすっと笑われて、少しだけ眉をひそめた。
あなた
朝からめんどくさいね
柔太朗
ひど
でも全然気にしてない顔で、そのまま画面をちらっと見て、
柔太朗
ここ誤字ってます
あなた
あほんとだ
柔太朗
でしょ
満足そうに笑って、やっと自分の席に戻っていった。
なんでこの子、こんなに距離近いんだろ。
他の人にはここまでじゃない気がする。
午前中の仕事は、いつも通り淡々と進んでいった。

途中、何度か視線を感じて顔を上げると、そのたびに山中くんと目が合う。
別に話しかけてくるわけでもないのに、目が合うと少しだけ笑ってくる。
気にしないようにしつつも何となく意識してしまう。
昼休み。
柔太朗
ここいいですか?
あなた
どうぞ
答えると何故か嬉しそう。
柔太朗
あなたの名字さんって意外と抜けてるところありますよね
あなた
急にどうしたの
箸を止めてこっちを見ながら、ふわっとした調子で言う。
柔太朗
さっきの資料のミスもそうだし
あなた
うるさいな〜
柔太朗
そういうとこですよ
あなた
何が?
柔太朗
ちょっと可愛いなって思うの
さらっと言われて、一瞬思考停止する。
あなた
は?
すぐに笑って流されるけど、なんか納得いかない。
あなた
思ってないでしょ
柔太朗
思ってますよ
そう言って、何事もなかったみたいにご飯に戻る。
なんなんだろう....この感じ。

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