次元の話を聞き終えた不二子がつまらなそうに席を立つ。
近寄ってきたルパンが引き留めるが不二子は冷たかった。
五ェ門が背を向けそれにつられるように次元も席を立つ。
あなたは飲み干したお酒のグラスを置き冷静な、だけど少し面白そうな瞳で2人の背中を見上げた。
置いていかれるルパンが情けない声をあげる中レベッカがルパンの腕を引っ張った。
披露宴会場を後にし私たちは大聖堂の外へと出ていた。
丸メガネを上げながら私が呟くと前を歩いていた次元が不二子の背中に向けて低くシブい声を投げかけた。
次元の言葉に不二子が足を止める。
不二子はそう言って結んでいた艶やかな髪をふわりと解いた。
その仕草の美しさに私は心の中で小さく口笛を吹く。
追及する次元の横から私は水色の瞳を悪戯っぽく輝かせて言葉を挟んだ。
すると不二子はゆっくりとこちらを振り返り妖艶な笑みを浮かべた。
意味深な言葉を残して不二子はヒールの音を響かせながら今度こそ夜の闇へと去っていった。
私はその背中を見送りながら手元のデバイスの画面をチェックしフッとポジティブな笑みをこぼす。
私のインカムと次元の無線機が同時に電子音を鳴らす。ルパンからの通信だ。
私が水色の瞳を鋭く光らせてデータを転送すると無線の向こうでルパンが舌打ちをする気配が伝わってくる。
ブツリと無線が切れる。
〜作者から〜



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。