菅原先輩の目線の先には今朝あった影山くんとオレンジ色の髪をした
元気な私と同じくらいの身長の子が体育館の中で言い合いしてる…
この2人の組み合わせどこかで見たことがある…そんなことを考えながら言い合いをしている
2人の会話に耳を傾けてみると
影山 「お前去年の……名前は知らない…」
オレンジ君 「お、おれの名前は日向翔陽だっおぼっ覚えとけ」
影山 「1回戦で負かしたチームのことなんか覚えてないしれないけどなぁ、」
影山 「俺はお前をよぉく覚えて」
あ、思い出した。朝から影山くんの既視感を感じていた理由は去年の大会だ------------
お兄ちゃんの後輩の学校が出ると言われて見に行った試合だった…
1回戦目の試合 北川第1 対 確か雪ヶ丘 の試合
強豪を相手にする雪ヶ丘は見るからに北川第1の人たちと明らかな体格差でみんながバカにしていたのを今でも覚えている。 でも私は、それでも全力でやってやろうと諦める気のないオレンジ髪の日向とどんな相手でも本気で影山くんの戦う姿を懸命に覚えている。
影山くんの鋭いサーブから始まり拙いレシーブでそのボールをあげる。そしてお世辞でも上手いとは言えないセットだったが日向の目は誰よりも光っていて言葉の通り ''飛んだ'' そのスパイクは捕まってしまったがあの会場にいた全ての人が驚きを覚えたと思う。
22-7の圧勝の北川第1 全員が可哀想、諦めたら なんてことを口にするようになった
その時北川第1のサーブでレシーブミスをしてしまい誰もがサービスエースかとおもった時日向は、ボールが落ちていないただそれだけまだ落ちていないそのボールを拾いに行った。あいにくサービスエースになったがあの執念深さは多分、いやもう忘れられない。
日向は後輩に何か言われていた。それは私たち観客には聞こえなかったがその後の日向の
''負けてないよ'' と言っているような表情を見て血の気が引いた。
私たちは何かを忘れていた。バレーボールは至ってシンプルボールを落とした方が''負け''
どんなに難しいボールでも 追いかける理由はただ1つ ''まだコートにボールは落ちていないから''
どれだけ劣勢でも戦い続ける理由はたった一つ ''まだ負けていないから''
本当に単純な事だ。それの為に考えて努力してるんだ。私はバレーをプレーしたことはない。でもその単純な事を常に思って1本1本を本気で戦う事は簡単なことでは無い。それは私でもすぐにわかった。
ッッッッまただ。セッターがセットミスでスパイカーがいないずのところに出してしまったのにそのセットがミスでは無かったのように一瞬、1回のまばたき、その間に移動して----打ったんだ....
ピーーー 審判は両手の甲をコート側にして アウト そのサインをだしたのだ....
結果は北川第1の圧勝... だが北川第1の選手はみんな圧勝の顔じゃなくその顔は腑に落ちない顔だ。そんな事を思っていたら横にいた高校生も同じことを言っていた。
あの試合がこの2人だったということが結びつきやっとすっきりしていた。その時
横にいた菅原先輩に 「よっ」と挨拶する逞しそうな先輩とそれに続くように柄の悪そうな先輩が菅原先輩に
「っちわーッス」と挨拶をして入ってきた。
誰かわからず菅原先輩は助けを求めるよう小声で 「あのおふたりって誰ですか」と聞いて見た。
菅原「逞しそうな方がさっき話していた大地で、坊主出少し怖そうに見えるヤツ!あいつが田中だ!」
ありがとうございますといい2人の方に目線を戻した。
大地「影山だな? よく来たなあ!」
影山「オスっ」
田中「大地さん最初が肝心っすよ!1年坊に3年の威厳見せつけちゃってくださいっ」
ガン飛ばす田中さんとそれを止める大地さんという人を見ていたら つい我慢していたのに「ふふっ」
と声に出して笑ってしまった。
田中 「じ、じょじょじょ女子!?菅さん!いつこんな可愛い1年捕まえたんですかっ」
菅原 「違う違うっそういうのじゃないから笑」
田中 「(あの大会の時菅さんが見とれてた女子にそっくりじゃないですか?)」
菅原 「(違うしっ俺が見とれてた子はもう少し上の俺と同い年位の子だったし…というか俺は見とれてないっ)」
何かをコソッと伝え合っている田中先輩と菅原先輩…
若干焦ったように否定した菅原先輩でも耳が真っ赤だったことは誰も見ていない
気にしないでくれ、こういう奴なんだでも根は良い奴だからっと菅原先輩に言われ、案外いい人なのかもと思い始めてきた。
大地 「おっもしかして及川 あなたか! マネージャー希望の!」
私はそうですと言いながら首が取れるほど頷いた。
田中 「こんな可愛い子がマネージャーに…惚れちまうぜ、でも俺には清子さんがいるからごめんよっ...」
大地さんはやれやれと言わんばかりにため息をついて笑っていた。
大地 「まあそのマネージャーと俺たちより早くなんで一緒にいるかは田中と一緒に聞かせてもらおっかな」
だから何もないって!そんな会話をしている先輩達を横目に私は日向というオレンジ髪の子を見ていた。
(ずっとぴょんぴょんしてるなぁ)そんな事を思いながら見ていてあまりにも気の毒に見えたので先輩達に、、
「あの子も...」と言おうとした途端
日向 「ちわぁぁぁぁぁぁぁぁっっす」 という声がそれに振り向いた田中先輩は
田中 「お、お前あのチビの1番!」と驚きを隠せないまたそれは大地先輩も
大地 「じゃあこのもう1枚の入部届のひなたって…お前か!」
大地先輩はしみじみ言った 「いやあ..ちょっとビックリしたな。そうか お前らどっちも烏野なんだ」
2人は 首を傾げ頭にはてなをたくさん浮かべている状態だった。
菅原「俺たちあの試合見てたんだよ」といったあと田中先輩は「にしてもお前あんま育ってねえなあwww」
そう言われた日向は言い返すように 「でも俺は飛べます。烏野のエースになってやります。」と冗談ではない本気で言っている。
それを聞いた影山は 「エースになるとか言うくらいなんだからお前ちゃんと上手くなってるんだろうな」
「ちんたらしてたら''また''3年間棒に振るぞ」
先輩たちも 「もう喧嘩かぁ??」「友達居なさそうだな」「どうしてそんな事言うんだぁ」
などと呆れている 。
その影山の一言は日向に火をつけてしまい
「でも 今までの全部無駄だったみたいに言うな!」
私は何か悪い予感がしてきて1歩下がりその現場を静かに見ていた
大地さんが
「お前らもう敵同士じゃないってわかってる?仲間だって自覚しなさいね? バレーボールは繋いでなんぼ 大事なのは 連携……」
そんな言葉は熱中してしまった2人の耳にとどいておらず「..勝負しろよ 俺と!」なんて言い出す始末
田中「おいっ大地さんの話の途中だから!」












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。