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あなたの気持ちはよく分かんねーけど…
俺はずっとお前からの返信待ってた。
なかなか忘れられなくてさ、ずっと…ずっと会いたかったよ。
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いや、もう何あれ…
あの表情、あの言葉…
まるでドラマのようなあの状況…!!
カッコよすぎか!!!
ビジュ大爆発じゃん!!!
でも、ダメ!
ときめいちゃダメよあなた!!
私はあくまでいちスタッフの一人。
立場をわきまえなきゃ。
とはいえ…私は風磨くんとのあの出来事を思い返しては一人で悶え苦しんでいた。
晩ご飯のカレーをぐつぐつ煮込みながら一人キッチンで呟く。
カレー…そうカレー…
って、んん?
なんだこの量は…??
脳内を風磨くんが占めていたため気付いたら大量のカレーを生成してしまっていた。
その時、困った私の脳裏にあの3人組の姿が浮かんだ🐥
時計を見るとまだ夕方17:30⏱ ̖́-
晩ご飯の準備しちゃったかな?
もう食べちゃったかな??
お世話係任命されたし…
ちょっとお裾分けで持って行くか!
私は大鍋から小鍋にカレーを移すと部屋着からラフな私服に着替えて上の階へと向かった🚶♀️
👈🏻ピンポーン🔔
・・・・・・
👈🏻ピンポーン🔔
・・・・・・
私はそう思い、何気なくドアノブに触れた。
すると…
ガチャ🚪
鍵は施錠されておらず普通にドアが開いた。
なんて不用心な💦
自分たちがアイドルってこと分かってないのかな!?
私は不法侵入はいけないことだと思いつつもこの部屋を無施錠のまま放っておけず、とりあえず玄関にだけ入った。
その時だった。
奥からなにか声が聞こえる…。
私は慌てて靴を脱ぐと声がする方へと向かった。
そして広い脱衣所の戸棚を開けてシャンプーの詰替用を探す。
戸棚の中はそれぞれの持ち物やストックを置けるよう3段に区切って整理されていた。
真ん中の段に“しゅーと”と書かれた透明の箱が置いてあり、その中にシャンプーの詰替が保管されていた。
すると、浴室のドアが少しだけ開き、にゅうっと左手が出てきた。
私がそう元気ハツラツに答えシャンプーの詰替を渡そうとした時だった。
そう言いながらガラっと勢いよく浴室のドアが全開になった。
そして、ドアが開いた瞬間……
二人の時が止まった。
慌ててタオルで体を隠す猪俣さんに思わず私はシャンプーの詰替を投げつけてしまった。
見てしまった。ハッキリと。
私は真っ赤な顔になりながら両手で目を覆うと慌てて踵を返した。
ドンっ!💥💥
そして私が慌てて振り返った瞬間、誰かにぶつかってしまった。
私は今🐥3人組の家のダイニングテーブルで盛大に頭を下げている。
向かい側にはお風呂から上がって髪の毛がまだ少し濡れている猪俣さんと、腕組みをして厳しい目つきでこちらを見ている篠塚さん。
正直、、終わった…と思った。
私はキッチンに立ちカレーを温め直す。
おたまでグルグルかき混ぜていると…
風磨くんの声がして思わず振り向いた。
私がすごい勢いで振り向いたから猪俣さんと篠塚さんは少し驚いていた。
そこには…テレビの大画面いっぱいに映った彼の姿があった。
私は赤面していることがバレないよう二人に背を向けてひたすらカレー鍋をかき回す。
後ろから聞こえる風磨くんの声に気を取られないよう私はギュッと目を瞑った。
憧れのアイドルグループの新メンバー二人が私の作ったカレーを美味しそうに食べてくれている。
こんな幸せな思いして良いのだろうか…✨️
🐥組の二人と少しだけ距離が縮まった私は後片付けを済ませ(それも二人は当たり前のように手伝ってくれた)、橋本さんの分を小分けに取り分け冷凍保存し、自分の部屋へと戻った。
3人の広ーい部屋に将生の悔しい雄叫びが木霊した。
私は自分の部屋に戻ってお風呂に入ると、寝るまでの時間で仕事内容のおさらいを行った。
鈴木チーフに教えてもらったことを頭に叩き込む。
すると…ピカっとスマホの画面が光った。
LINE…誰からだろう?
あの日以来止まっていた二人のLINE…
今はマネージャーだし…担当のタレントに連絡取るのは普通のことだよね?
そんな風に悩むこと自体おかしいのか…
たかが何してるか返信するだけでモタモタしてると…
📱ピピピピピピ……🎶
私は戸惑いながらも電話に出た。
風磨・あなた 「・・・・・・」
📱プープープープーッ…
風磨くんに煽られてつい恥ずかしくなった私はそのままの勢いで電話を切ってしまった。。
赤く火照った自分の頬を両手で挟む。
彼のことが気になってはいけない。
私たちの関係は超人気アイドルと超平凡なただのマネージャー。
だから、勘違いしてはいけない。
決して…
好きになってはいけない。












![[CH]愛情過不足の殺し屋](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/pEhRf3grHLTvqt71oIrAFcRm8Zy1/cover/01KGC23ZV2HQB4QS7ATEGJJ1YZ_resized_240x340.jpg)



編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。