ふたりともどうしたんだろう…?
ソンフニがビニール袋を漁って、ゼリー飲料とかみかんとかを出してくる。
買ってきてくれたの…?
さっきジェイにご飯もらったし…。
いらない、と首を横にふる。
そう言ってソヌは部屋を出た。
ん?
…やっぱり、ソンフニも思ってたんだね。
いや、みんな思ってるよね、こんな状態の兄が一緒に生活してるなんて。
ソンフニがそう言って僕に笑いかける。
自分でも少しずつ感じてたけど、最近は無視することが減った。
どちらかというと、返事をするのを恥ずかしがってるシャイな子…的な………?
はっ、何言ってるんだ、自分に対して…
えっ
音量MAXにするなら、なんか電話しづらいじゃん…。
でも、ふたりともそう言ってくれて嬉しい。
これからは、もうちょっと頼ってみよう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。