朝。
いつもの電柱の前で
幼馴染たちと待ち合わせをしていた。
相変わらずマナとライが一番乗り。
私のその輪に混じって
今日の予定について話す。
右手をブンブン振って
走ってきたピンク髪はウェン。
電柱に追突しそうな勢いだ。
ロウは寝起きなのかボサボサの髪、
ショウは無駄にツヤツヤな髪を靡かせて
向こう側から歩いてきた。
言い争いをしているのがデフォ。
さらに反対側から、テツを
無理やり引っ張ってくるリトの姿が。
残りは1人。
カゲツは大体
遅刻するかビリかどちらか。
みんなが揃った。
このまま学校に
行くのかと思っていた、私は。
ゆゆ。
その名前が出た途端
私の気持ちがずんっと沈んだ。
いつからか私たちの輪に
混じり始めた小学生女児。
8人に媚びを売っていて
私ことを毛嫌いしている。
てとてとと効果音が
つきそうなほどのぶりっ子走りで登場。
…と、思ったら
私たちの目の前でずっこける。
ゆゆちゃんが
顔を上げたと思ったら、
その瞳には涙の膜が張っている。
小3が転んだごときで泣くな。
小3に群がる高2。
ロリコンでしかないと思う。
ゆゆちゃんが立ち上がって
袖で涙をゴシゴシ拭く。
一瞬考える仕草をしたあと、
私に向かって一直線に指を指した。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!