第4話

#3
11
2026/01/10 08:00 更新
「知らないの?」

「何を...?」

「私達は今、時間の檻に縛られてるって」

「...時間の檻?」


#3『時間は決して止まらない』
no side
数十分前...
星月碧
貴方は...?
宵闇楓
君は...?
星月碧
あっ...私、星月碧...一応高一
宵闇楓
碧、ね...私、宵闇楓
宵闇楓
高一...まぁ不登校だけど
星月碧
え、...?私も...
宵闇楓
へぇ...碧も?...あ、呼び捨てで良かった?
星月碧
あ、大丈夫だよ...楓ちゃん...?
宵闇楓
ん、それで良いよ
屋上で偶々出会った二人は軽く自己紹介をしあった

何処か二人とも距離を置いているようだった

...だからなのか

話の展開は唐突だった
宵闇楓
そういえば碧って何しに来たの?
星月碧
え、あ...............
宵闇楓
ん?何て?
星月碧
全部終わりにしちゃおっかなって!
星月碧は悲しげな笑みを浮かべたが

少しだけ嬉しさが混ざっていた
宵闇楓
ふぅん......やっぱそうだよね
星月碧
じゃ、じゃあ楓ちゃんは空見上げて...何してたの?
宵闇楓
私...?そうだな~..................、かな
星月碧
そっちも...聞こえないじゃん!
星月碧は問い掛けるときに笑顔を浮かべ

宵闇楓は少し躊躇いを見せて呟いた
宵闇楓
君と似たようなものね
星月碧
...そうだったの?...死のうとしてた、ってこと?
宵闇楓
まーそんなとこ
星月碧
話だけ...聞かせてよ
宵闇楓
どうして?
星月碧
ん?私明日死のうかなって思ってるから時間潰し
宵闇楓
そ、っかぁ~
宵闇楓は詰まった喋り方で星月碧に対応していた

星月碧は気付かなかったが、宵闇楓は何処か淡々と喋っていて

所々自虐的に、でもたまに笑顔を見せたのだった
現在
星月碧
ってなことがあって...
宵闇楓
へぇ~そっちも大変だったね
星月碧
別に...同情しなくて良いよ...
宵闇楓
ん?いや、本心よ
星月碧
えぇ~?
二人は過去を互いに話した後

フェンスを見つめた

それは少し高いフェンスで、所々錆びていた

少し強い風が吹くとフェンス特有の音が二人の沈黙に入っていった
宵闇楓
風、強くなってきたね
星月碧
でもなぁ~明日落ちたい
宵闇楓
なんで?
星月碧
誕生日、だから
宵闇楓
そっか、おめでと
星月碧
ん、ありがと
他愛もない話で時間まで待つ

けれどすぐに時間は経たなかった

どうしても耐えきれなくなった宵闇楓は質問した
宵闇楓
...今何時?
星月碧
11時かな、そこの時計だと
宵闇楓
じゃーちょっと喋ろ
星月碧
良いよ、何話す?
宵闇楓
そうだな...じゃあどうやって今日まで居たのか
星月碧
...良いよ
宵闇楓
勿論、私からよね、言い出しっぺだし
星月碧
あ、うん...分かった
星月碧はフェンスにもたれ掛かり

宵闇楓はまた淡々と語りかけた
宵闇楓
紫音が死んだ後...

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