第3話

sypを捨てて
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2025/05/01 12:55 更新
血表現有

注意一話参照

ワンク























99回目


遂に2016年まで戻った

軍に入るのを辞めた

少しでも関わりを持つリスクを避けたかったからだ

そしてsypを消した

髪や目、服装を変えた

声を出すのもやめた

都内で過ごすのもやめた

人と関わらないようになった

森の奥深くに洋館のようなものを建てひとりで過ごした

そのまま静かに過ごせていたはずだった










2025年 2月2日





「zmとci待ってやぁ」

「兄さん置いてきますよ」

「d先生置いてくで?」

今日はzmとciで森の方に来ている

zmがC国からの帰りで見つけたらしく訓練が出来そうと喜んでいたからその下見だ

「この山確か誰か買ってたよな」

「そうなん?」

「国で使うんですし、きっと売ってくれますよ」

森の奥まで来て静けさが増した頃大きな建物が見えた

「でっかぁ…」

ciから声が漏れた

「誰か居るんちゃう?」

zmが建物に向かっていく

それに続いてciも着いて行った

「ちょ!置いてかんといてっ」







「邪魔すんで〜」

中は真っ暗とても人が住んでるとは思えない

奥から足音が聞こえこちらに向かってきた

「なんや、誰かいるんか」

出てきたのはA国の兵士だった

「!?なんでA国のやつがこんな所にッ」

「お前らがこの森に入ってからつけてきたのさ」

「幹部が3人も殺れるなんてなァッ」

斬りかかってきた一般兵にzmは返したが今は短剣しかない

「マズイ、俺たち今武器なんて持ってないで!?どないしよ」

見たところ兵士は4人

utが判断に迷っていた時後ろから聞き覚えのある叫び声がした

「ぁ゛あ゛ぁッ」

ciが蹲っていた

「ciぉッ!」

足と腹を斬られたらしいどくどくと血は流れている

「zm、zmッ!」

「待ってくれd先生ッ、 こっちもヤバいんやッ」

zmも2人の兵士を相手している

「ヤバい、やばいやばいッ」

目の前に居る2人も再びciとutを襲おうとした時

兵士が2人真横に飛んで行った

「へ、?」

膝より更に下まであるロングコートを見に纏った長身の男が飛んできた

深くフードを被っており顔は見えない

フードの隙間から見えた髪は艶も輝きもない真っ暗な黒だった

「だ、誰や…」

男は返事をせずutとciを見つめzmの方に目をやるとそちらへ駆けて行った

間もなくしてzmの相手していた2人も飛ばされ男は4人をズルズルと引きずり外へ放り投げた

男は帰ってくると手招きし部屋へ案内した

「広いな…」

ciを背負い男の後を着いていく

zmもピンピンしており深い傷は無さそうだ

男はベッドとciを交互に指さし寝かせるように訴えた

「あ、あぁ…寝かせるんやな」

男はテキパキとciの手当をした

「腹減ったな…」

zmの独り言を聞いたのか男はパンと果物を持ってきた

「…毒とか入ってるんじゃ無いだろうな」

念の為聞いてみると男は激しく首を振った

「じゃ、いただきマース」

zmが口にパンを放り込み飲み込んだ

「そういえば君なんて名前なん?」

男は黙っている、聞かない方が良かっただろうか

暫くして紙に書いて教えてくれた syt (ショート)と言うらしい

こちらを見つめて来たので名前を教えることにした

「俺はut、飯食ってるのがzmで寝てるのがci」

「俺ら暫くしたら出るな、飯ありがとな」

するとsytは勢いよく立ち上がり出口を塞いだ

「…ciの怪我が治るまでいろってことか?」

察しのいいzmはそう感じたらしい

sytは大きく頷いた

「zm、ここは甘えとこうや」

「syt君も、強いみたいやしなんかあっても大丈夫や」

何となくsytは安心する、懐かしい感じだ

「…せやな、ありがとなsyt君」

「せや、タオルを貸してくれんか?ciが汗かいてる」

sytはばたばたと足音を立てて廊下へ出ていった

少ししてタオルと毛布を持って帰ってきた

「ん、ありがとな」

コクコクと頷きzmやutにも毛布をかけた

「ええ奴やな…」

「取り敢えずtn達に連絡はしとくな」





「さ来週には来れるみたいやわ」

utがzmに報告した

「遅ない?なんかあったんか?」

「A国と外交らしい」

「ほーん、最近A国とはええ感じやもんな」

「来週で外交は終わるけどそっから帰る時間もかかるからな」

「せやね」

「ん、んん…ッ 、 兄、さんと…zm、?」

「!起きたかci」

「兄さん…敵は?」

「ここの家の奴が倒してくれたで」

「お礼、言っとかんと…」

ciが体を起こした

「まだ起きるなci、明日にでも言えばいい」

ciは体を起こしただけで少しフラフラしている

「寝とき」

「わかりました…」

そう言うとciは深く眠りについた

「あ、syt君」

様子を伺いながらsytが覗いてきた

「ciならさっき起きてまた寝たで」

zmがそう言うとsytは安心したようだった

「なぁ、syt君 、君の顔見てみたい」

utがフードを指さし言った

「俺も気になる!」

zmが食いついた

sytは嫌そうだったがこちらも引かずに押し続けるとsytは渋々フードに手をかけた

「わぁ…」

utは思わず息を飲んだ

透き通るような白い肌

吸い込まれるような真っ黒な瞳

どこか寂しそうな瞳だった

「…整った顔してんな」

zmが呟いた

sytは目を大きく見開いてまたフードを被ってしまった

「なぁ、syt君…俺ら3人の前だけでもフード取ってくれん?」

zmがそう提案した

「俺もフード取るから」

zmはフードに手をかけ後ろに放った

「ciが起きたら顔見せてやって欲しいんよ」

どうにかsytを説得し3人の前だけならという条件でフードを取ってくれるようになった







「syt君ご馳走様、皿置いとくな」

ここの館での生活も慣れてきて不自由なく過ごせてる

「syt!手合わせしよや!」

「zm毎日やない?」

「syt強いやん?いい訓練になるわ」

sytは皿を洗ってる手を止めてzmの方へ向かった

「今日で6日目か…」

今ならzmもsytも手合わせで外にいる

ciもベッドからは動かず安静にしている

「1個気になってる部屋あるんよな」

部屋はどこも自由に入らせて貰っているが一部屋だけ止められているところがある

募った興味は自制できず部屋の方へ足が向いた

「ここ、やな…」

真っ黒な扉を前にどこか圧を感じる

扉を開けようと手をかけた時zmの声がした

「d先生ー!飯やって!」

扉を開ける前に呼ばれた

「…今度にするか」

呟いてリビングに向かった


















「zm〜?」

「おお、どしたんci」

「俺結構怪我治った、手合わせしよや」

「ええよ、飯食ったらな〜」

「ciも怪我治って良かったわ、ありがとなsyt君」

sytは頷いた

「そういえば、sytがA国行くの今日からやっけ?」

再びsytが頷いた

「3日よな、気ぃつけてな」

「俺らここに居ていいん?」

「駄目って言われても俺ここに居たい」

utが呟いた

「なんか、居心地がいいんだよな」

「兄さんもすか?俺も思ってました」

「なんかsytから懐かしい感じがするんよな」

3人で話してるとsytが寂しそうな顔をしていた気がした

sytはずっと無表情で笑った顔なんか見たこともないから気がするだけであるが

「もう行くんかsyt君」

「気ぃつけてな、俺らここで待ってるから」

「行ってらっしゃい」

見送るとsytは素早く森から抜けていった








sytを見送って暫くしてから連絡が来た

【A国との外交が終わった。3日後にそこに行く】

「tnから連絡来たわ」

「3日後って丁度syt居らんのちゃう?」

「勝手にアイツら入れていいんかな…」

「後でちゃんと説明すればいいでしょ」

「兄さん適当っすね」

「うるせ」












終わりが怪しくなりそう

もうすぐ完結です。

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