永瀬side
暫くは、ただされるがままの状態の紫耀やった
けど、
スッ…
永「紫耀、、?」
平「、あった…かぃ…」
俺の背中にゆっくりと回ってきた腕…それは紛れもなく紫耀のものやった
紫耀が、自ら
しかも、“あったかい”って
ほんまに、嬉しい…っ
永「ふふ、暖かい?もうちょっと座ってたいたから、上から毛布掛けようか?」
平「、コク」
頷いた紫耀に、そこにあった毛布を引っ張って上から包んでやると
嬉しそうに、微笑んだ
うそやろ………
まじ、、、?
永「っ紫耀……嬉しい…?」
平「、ぅれ…しい、よ…」
ポロッ
平「っ、れ…ん、、?」
永「ほんまにっ……グス…ほんまに、良かった…っ…」
あの日から1週間
長いような、短いような
俺的には、長かったけれど
紫耀が
笑顔を見せました
岸「うぅ…グスッ、しょお゛~~~泣」
岩「笑ってくれて…っありがとう!」
神「頑張ったよ……紫耀っ…」
高「やっと一緒に笑えるねっ………ずっと待ってたよ…!」
皆も、大人のくせにボロボロ涙を流して
満面の笑みで、紫耀に抱き着いた
そして、紫耀は
平「グスッ……みんなっ……ずっと、信じられなくて………っごめんなさい…」
永「ううん。むしろ、1週間で俺らを信じられるようになってくれて、ありがとうっ。…紫耀は、凄いで。」
平「っ……ありが、とう…グス………みんな……綺麗、だった…、」
綺麗、?
永「顔が?」←
平「…目の、いろが…っ………あいつと、違かっ、た……優しくっ、て……あったか、くて…っ………みんなっ、なら……しん、よー…して、良いかな、って……」
目の色、か、、
確かに、目は口ほどに物を言う
口では良いこと言っても目が狂気的やったりとか
多分、あの女は口では「大好き、かわいい」
一件ええ事言っとるけど、目がそうではなかったんやろうな
永「うん……俺らは紫耀のこと、本当に大好き。信用してくれてありがとう。…これから、徐々に克服していこうな。」
平「グスッ……うんっ…」
紫耀
これから、ゆっくり
紫耀のペースで
人に慣れていこうな
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。