午後4時……そうスマホの時計が示す。
今の時期、4時といえば丁度日が沈み始め、窓ガラス一面が淡い炎の様な色に塗られる頃。
私は部屋のカーテンから差し込む日の色になんの関心も持たない。
また一刻と時計の数が変わる。
さて、なにをしようか……絵でも描くかー。
そう思いながらスマホの透き通った画面を指で撫でる。
途端なにかの落ちる音が響いた。所詮はそんな事であり、日常。
震度3……日本人なら驚くことなく生活を続けるであろう。
衝撃で落としてしまったスマホを顔色ひとつ変えずに拾う。
あ、いやスマホ落とすとかあり得んわ(白目)
だが、拾ったいつものスマホにヒビが……
何かが壊れた。
高速に降下していく身体……一瞬の出来事。
夕日の中で自殺かよあり得んわ。なんやねん。
意識は廻る前に消えていく。
自分の体とコンクリートに紅い血が染み込んでいくのが僅かに見えるが気にしない。
幻想郷行きてぇあとスマホ返せふざけんな😊🖕
刹那、頭上にアイアンメーデンらしき物体が出現した。
草なんだが。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。