第60話

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2023/10/24 09:00 更新
あ、どうも、重岡です。

勢い余って好きと言ってしまいました。

どさくさ紛れに手までつないでいる状態。

僕の気持ちをきちんと伝える時が来てしまったようです。
あなた
え?今、なんて?
しげおか
先輩が好きです。
あなた
え?は?え?
しげおか
好きやから、どう思ってるか考えてまう。僕も先輩が笑ってる顔がええ。そんな悲しい顔させたない。話したい。でもうまくいかん。何話せばええかわからん。声聞きたい。褒められたい。触れたい。ずっとそばにおってほしい。
あなた
ちょっと待って…
しげおか
これが…僕の心の中でずっとある整理できてない気持ちです。
あなた
ちょっ、え?
しげおか
僕、ダサいですね。うまく気持ち伝えれへん。
あなた
ダサくないよ?
しげおか
好きなんです。むっちゃ好きなんです。
なんか自分が情けなくて涙が出てきました。

なんでこんなにうまく言葉にできないものなのでしょうか。

うつむいたまま、涙が止まらなくて、ほんまにダサい。
あなた
泣かないで?
しげおか
ほんまはかっこよく言いたかったのに…1回好きや言うたら止まらんし…
あなた
うん。
しげおか
泣きながら言うとか…ほんまダサい。
あなた
重岡くん?顔あげて?
下から先輩に覗き込まれました。

先輩はハンカチで僕の涙を拭いてくれました。
あなた
また、目腫れちゃうよ?泣かないで。
しげおか
こんな僕を見て先輩はどうゆう気持ちなんですか?
あなた
…ビックリした。
しげおか
ダサくてですか?カッコ悪くてですか?
あなた
どっちも違うよ。ビックリしたのは重岡くんの気持ち。
しげおか
僕の…気持ち?
あなた
今、むっちゃ好きって言ってくれたでしょ?
しげおか
はい。
あなた
私、表情がうまく作れないでしょ?だから一緒にいてもつまらないって、恐いって思われてる。
しげおか
そんなことない…
あなた
そんなことあるの。いろんな人に何度も言われてる。
しげおか
ひどい…
あなた
そんな私を好きって言ってくれた。だからビックリした。
まだ止まっていない涙を、さらに先輩は拭ってくれました。
あなた
ありがとう。
涙を拭いながら、先輩はその言葉と共に微笑みました。

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