舞台は、とある場所に建てられた高校、三田木ノ高等学園
の、隅にある空き教室だった。
其処には「どんな怪奇現象も解決してみせる」というモットーを掲げた、“オカルトサークル”があった
まぁ、部屋は空き教室だから元から狭いのに加え、本棚が部屋を囲んでいるので置けるのは簡易的な机と椅子しかない、そんな窮屈な場所にいつも不満を抱いている、なんて裏もあるのだが。
それに、メンバーは4人と少なく、活動も大きなものはしていない。
そんな現実にオカルトサークルは悩んでいた
私___あなたが部屋の戸を開けると、そこにはもう全員が揃っており、各自自由な事をやっていた。
私に気が付きいち早くに声をかけてくれたのは、天野柑奈ちゃんだった。
高校2年生でバスケ部のマネージャー、更にはこのオカルトサークルのサークル長。色々充実している人だ。
そう心配してくれたのは雨森青波くん。
私と同じく高校1年生で、部活は帰宅部。
よく柑奈ちゃんと一緒にいるのは見るけど、、、よく分からない子。
そう低く小さく声を紡いだのは漣紫奈乃、、、ちゃん。
性別がどっちか分からない高校3年生。私達の先輩だが身長が低いのでそんな風には見えない。帰宅部。
そして、オカルトサークルの副サークル長、あなたの名字あなたの下の名前。高校1年生。美術部。
オカルトサークルが大好きなんだ!
柑奈ちゃんが待ってましたとでも言うように、目を輝かせた
「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!?!?」」」
“銀髪の少女”が本当に苦手なのか、信じられないという風に全力で表現する紫奈乃ちゃんを横目に、私と青波くんは呆然としていた
柑奈ちゃんはいつもそういうところがある。
メンバーに突然衝撃的な事を言うけど、明確な目的なんて無い
現に、行方不明者は何十人と出ているにも関わらず、その少女の正体は何一つ分かっていない。
ここでもし私達が大きな成果を残したら、少なくとも人々の貢献にはなるだろう。
そう考えると、もしかしたら柑奈ちゃんは大切な事を言っているのかも?
キレ散らかす紫奈乃ちゃん、怯えている青波くん。
そんな2人を見てみぬふりをして、柑奈ちゃんは立ち上がった
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。