あなた6歳。6月のあるよく晴れた日のこと。
今日はモリーとアーサーの結婚記念日だ。
二人はデートに出掛け、子ども達はエリーとアランが1日預かることになった。
日中はいつも通りアランスクールで勉強をしたり、みんなで遊んだりし、あっという間に1日が終わろうとしていた。
ジニーはうれしそうに本棚に駆け寄り、少し悩んで1冊の絵本を選んで、エリーに手渡した。
それは、淡い水彩画で描かれた、きれいな絵の少し大きな絵本だった。
王子様と女の子が、魔法の石を探す冒険をする、あなたのお気に入りの絵本の一つだった。
静かな夜に、ふくろうの声が時折聞こえる中、子ども達は夢の国に旅立っていった。
次の日、朝食を済ませた後、ジニーとロンはアランスクールでお勉強、パーシーとジャックは庭小人退治、あなたはフレッドとジョージと一緒に、家の近くの野原で遊んでいた。
3人はそれぞれ少し離れた所でしゃがみ込み、四つ葉のクローバーを探し始めた。
しばらくして…
双子は顔を見合わせ、にやっと笑い、少し離れた所で真剣に四つ葉のクローバーを探しているあなたの前に立った。
あなたは顔をあげ、2人がいることに気付き、立ち上がった。
すると2人は片膝をつき、フレッドはあなたの右手、ジョージはあなたの左手をそっととり、手の甲に優しくキスをした。
そして、びっくりして固まっているあなたのそれぞれの薬指に、四つ葉のクローバーを巻き付けて、指輪にしたのだ。
あなたは微笑み、二人の顔を交互に見つめた。
すると、空から誰かの声が聞こえ、それはだんだん大きくなり、3人は空を見上げた。
どっか~ん!!!
庭小人が次々に空から降ってきて、地面にぶつかりフラフラと目を回しているのだった。
2人はフラフラの庭小人をつかみ、パーシー達がいる方へ走り出した。
その後ろから、あなたは2人に向かって大きな声で言った。
2人は振り返り、ウインクをしながらにやっと笑い、ハイタッチをしたのだった。


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!